sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2021年7月8日、あるいは自転車を買う

6時過ぎ。筋トレ、胸、上腕二頭筋、腹筋。

ダイアナ・ロスの新曲をリピートしながら仕事をはじめる。元気が出るおまじないのような音楽。

昼食はマクドナルドにて。帰りに近所の自転車屋に行ってクロスバイクを見ていたらちょうど良いのがあって勢いで買った。いま10万未満の自転車がものすごく品薄らしい。

 
 
 
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自転車のことをまったく知らない俺に、めちゃくちゃ熱心にいろいろ教えてくれたお店のオーナーさん・若いスタッフの方に感謝。まったく知らない世界の話を聞くのはいつも楽しいなあ。

www.cyclist-oggi.info

戯れに雨のなか家の周りを走ってみる。約9km。雨だし、スピードが出るし、怖い。なにより車が怖い。よくこんな車のそばをレーサーは走っていられるな、と思う。

自転車屋のオーナーさんが「なるべくヘルメットを」と言ってたのでAmazonで適当なものを買う。

夕方、糖質ゼロビール。ハイボール

ストレッチ。風呂。

小説は1000字弱書く。終わりが見えてきた気がする。

2021年7月7日、あるいはDrawn From Life

6時過ぎ。筋トレ、腹筋、下半身。

 モーツァルトを聴きながら仕事。

 
 
 
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5km。だんだん暑さがきつくなる。

 KIRINJI新譜。念仏のようなラップにプログレみたいな激しい展開の楽曲で衝撃的。

 日本人アーティストらしい。Halfbyにも通じるチルなポップスで大変に今の気分。

今日は幼稚園の誕生日会で、Hの誕生月だったからいろいろと写真とか記念品とかをもらってきた。そのなかに「大きくなったらウルトラマンになりたい」という記載があった。ザ・子供、って感じで良いな、と思った。間違っても、自分の子供が地球温暖化に警鐘を鳴らす活動家とかにはなって欲しくない。

糖質ゼロビール、ハイボール

ストレッチ。風呂。

Drawn From Life

Drawn From Life

Amazon

ふとこのアルバムを思い出す。学生時代に借りパクされてしまったもの。リマスタ再発されても良い内容のアルバムだがその気配がない。中古で注文した。

読書をしているうちに速水御舟の絵がカラーで見たくなって買った。《萌芽》という作品は何年か前に原三渓を特集した展覧会で見て印象に残っている。 ルソーのような日本画

artmatome.com

sekibang.hatenadiary.com

読了。 

次。 

小説は1700字ほど。

三上美和 『原三渓と日本近代美術』

 

 2019年の夏に横浜美術館で開催されていた原三渓の回顧展で購入した本。2年ぐらい寝かしてしまったが面白かった。2年寝かしているあいだに自分も日本美術史の教科書を読んで勉強したりしてたから、読みどきとしては良かったかも。

yokohama.art.museum

三渓は明治から昭和戦前期にかけて活躍した実業家で、美術コレクターであり、芸術家のパトロンでもあった、という今で言う前澤友作みたいな人。超でかい庭園を作って、それが今、三渓園として公開されているのは横浜市民であれば誰もが知っているであろうけれど、あの富岡製糸場の経営権を持ってたり、関東大震災でダメージを受けた横浜の復興にも尽力したり、と大変立派な人である。

この人はかなりマメな人だったみたいで、自分が買ったモノをいつ・いくらで・だれから買ったかのリストを残していた。本書はこのリストを参照しながら、彼がどういう趣味を持っている人で、さらに近代日本美術にどのような影響を及ぼしたのかを解き明かそうとする。

芸術を直接研究するのではなく、その周辺にいたパトロンの研究というのは日本ではまだあまり前例がないらしいのだが、明治期の芸術文化史についても学べて関心が広がる内容である。

三渓の蒐集家としてのキャリアはまず、パイセンであった蒐集家の影響があって、仏画とか煎茶道具とかの購入からはじまっている。幕末から明治初期にかけて文化系の金持ちのあいだでは茶の湯じゃなくて、煎茶趣味っていうのが流行ってて(茶の湯は支配階層の文化で、煎茶は豪商とか下級武士の流行だったらしい)そこでは、お茶を飲みながら器だとか絵とかを並べて楽しんでいたんだって。めっちゃオタクじゃん、って思うのだが、三渓のパイセン格だったのがかの三井財閥の益田孝(鈍翁)だった。

この鈍翁っていうのは、パイオニア的なオタクで、それまであんまり仏画とかを見ながらお茶を飲むっていう感じじゃなかったのを、仏画とかもありじゃん、って言ってやりだしたんだと。元々こういう仏画とかは信仰の道具であって、芸術鑑賞の対象ではなかったらしいんだけれども、明治政府が博物館とか美術学校とか作って、さらに日本美術史を編纂し、美術の制度のなかに組み込んだわけ。それと並行して、金持ちたちの煎茶趣味があったらしいので、鈍翁がイチからそういう価値観を作っていたわけではない。ただ、三渓はこういう新しく作られた価値に自分からかなり乗っかっている人で、創造的に自分で価値を作ったオタクではなかった、と本書では評価されている(細川護立との比較で)。

面白いのはさ、仏画や骨董品がどっから市場にでてきたか、って話なんだけど、ここに廃仏毀釈が絡んでるらしいんだよね。京都のお寺が廃仏毀釈で金に困って、代々伝わってきた文物が市場に流出してたのだ、と。で、それを金持ちとかが買ってたり、色んな所に流出しちゃうのってマズくね?と思った政府が博物館を作って買ってたんだと。明治政府ってめちゃくちゃスゴいよね、と思っちゃったよ。マーケット作っちゃってんじゃん、って。

三渓もずーっと羽振りが良かったわけじゃなくて、関東大震災のダメージがめちゃくちゃデカくてそこからパトロン活動もやめたりしてるし、そのあと世界恐慌で商売(生糸の製造・輸出)が傾き、さらにはレーヨンによって生糸生産市場が圧縮されてしまい……と経済に翻弄されたオタク人生だったのも興味深い、っていうか、身も蓋もない話。要するにカネがないと文化はできない、ってことじゃん。

ここから今の金持ちが学ぶとするならば、オークションでバカみたいに美術品買い漁るだけじゃなくて(そんなのオークション業者とかギャラリーとか売り手側ばっかり儲かる話じゃん)、作り手に直で金払ったほうが良いよな、昔の金持ちはそうやってたんだよ、ってことだと思う。

2021年7月6日、あるいは除湿開始

6時半ごろまで起きれず。筋トレ、肩、上腕三頭筋。蒸し暑く朝から除湿をいれる。

幼稚園へHを送っていく。今日は幼稚園の先生に手紙を書いて持っていっていた。

帰宅して仕事。

 
 
 
 
 
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5km。体重を測ったら63.2kg(体脂肪率11.7%)という数字。悪くない。今月やり切ると体脂肪率10%台に乗り続けられそう。8%まで行ったら一旦ゴールかな、あとは維持モードでランの頻度も下げていく。

Twitter松尾潔さんからメッセージをいただく。なんどかラジオに送ったメッセージを取り上げたりしてもらってはいるけれど、毎度嬉しい。

幼稚園へ。帰宅して糖質ゼロビール。泡盛

夕食後に「Zガンダム」。ベン・ウッダーの特攻についていくという地球連邦の軍人たちに、ベン・ウッダーの有能さと人望が表れている。その後のカミーユベルトーチカのやりとり。これがすごい。「女のわがままが男を殺すこともある」と。神回だな〜!! 脚本は遠藤明吾とある。Wikipediaによれば、「ホンコン・シティ」から「Z」には参加していて、かなり重要な回を書いている。

ストレッチ。風呂。

寝室に入ると湿度が80%と表示されていたので除湿運転をかけた。

小説も少し時間が空いたが手を付けられた。かなりモチベーションが落ちていたが(自分で書いているよりも楽しい読み物に触れてしまっているので)再開できたのは良いこと。1400字ほど書く。6万字を超過した。

少し読書をして寝る。 

2021年7月5日、あるいは言論と運動

6時過ぎ。今日から日記に見出しとか設定するのをやめてみる。そもそも目次と見出しを使ってたのは、noteで日記書いてたときのなごりで、目次だけ無料で見せる設定にしてたからだった。いま全部無料世界で見せているので、設定している意味がなかった。

選挙の結果を確認する。小さな変化は起きたものの、これに甘んじず継続的な政治活動が必要なのだろう。まともなリベラルの受け皿となる政党が育って欲しい。見た目がキレイで共感を得られそうな落下傘候補を擁立しているだけじゃ、ポピュリズムと変わらないわけで。

筋トレ、背中、腹筋。

朝から打ち合わせで外出。

Love Has Found

Love Has Found

Amazon

昨夜の「Barakan Beat」で流れていた。メロウでアーバンなレゲエ。

打ち合わせ後、帰宅。強い眠気と戦うだけで、生産的な気持ちにならず。

デヴィッド・シルヴィアンのソロを繰り返し聴いて過ごしてしまった。これもジョン・ハッセルが参加している曲を「ウィークエンドサンシャイン」で聴いたのだった。

 Twitterで友達が推していた。LAのプロデューサーのアルバム。ソランジュやフランク・オーシャンとも絡んでいる人らしい。ほどよくメロウ。

夕方、糖質ゼロビール。白ワイン。

風呂。ストレッチ。

 これはもうその通りだという指摘だと思う一方で、言論のレイヤーの限界の話、というだけにも思える。資本主義反対、気候変動阻止、多様性支持について本気になって取り組もうとしている市民の、運動のレイヤーもたしかに存在している。意識の高い言論のレイヤーとはまったく無関係に。もう少し肌感覚から自分の考えを書くならば、たとえば、脱経済成長を志向するエコ・マルクス主義者がギャルソンのシャツを着ている、その思想とはおおよそ食い違うようにしか見えない態度を市民が見抜いているパターンもあれば、端的に物理的に届いていないパターンもあるのだろう。いずれにせよ届いていない。そのうえで「本当の意味で批判的であること」を追求するのであれば、ベタに運動のレイヤーに降りていくしかないのだと思われる。Twitterとか、選挙結果とか、投票結果に一喜一憂するモードは、もはやフェイクであり、限界であり、容易に冷笑として受け取られる。言論を運動のレイヤーに降ろすことでしかリアルな批判はありえないのではないか。この話は、言論と運動の断絶の問題としても捉えられそうだ。

note.com

インテリとヤクザの断絶の指摘をついこないだも千葉雅也がおこなっていた。言論と運動。このつながらなさは、政治の世界だけでなく、フェミニズムの世界(これも政治の話か)でも指摘できるだろう、し、むしろ、その分析を参照すべきなのかも。

「メロ夜」。ダイアナ・ロス(!)の新曲がモータウン・ライクで信じられないほどの強度をもった名曲。

2021年7月4日、あるいは書かなくて良い

小説をまた書けるようになったのは(まだできあがってないから、厳密には書けるようになってないのだが)書かなくても良くなったからというのがあるのだろう。実存をかけたチャレンジ、ではなく、すべて戯れとしてできるようになったから書けている感じ。

7時ごろ起きる。筋トレ、胸、上腕二頭筋

宅急便がくるのを待ちながらヴァイナルやテープを聴く。午前指定の荷物が13時近くに届く。

「サンソン」。ハガキ質問コーナーが面白い回。山下達郎のカッティングは誰を参照しているのか、など。

届いた雑誌を眺める。カルティエのタンク特集。数々のバリエーションを解説しておりありがたい。

夕方、糖質ゼロビールを飲みはじめる。Hが観ていた『魔女の宅急便』の最後でまた泣く。毎度同じところで泣いてるのでもはや条件付けされていると言って良い。

白ワインを飲みながら「Barakan Beat」。

ストレッチ後、さらに泡盛。風呂。

都議選の結果をチェックしながら寝た。

2021年7月3日、あるいはビアブラウンの復活

起床

8時前。夜中にiPhoneが大雨警報でけたたましく鳴りうるさかった。2度鳴った。朝食を食べながら「ウィークエンドサンシャイン」。ラジオをつけたらちょうどジョン・ハッセルの話をしていた。Hの上履きを洗い「世界の快適音楽セレクション」を聞きながら筋トレ。腹筋、下半身。掃除。

テンアライドの優待券が来てたので天狗へ。ビアブラウンが復活していて嬉しい!!

f:id:Geheimagent:20210703125924j:image

帰宅して昼寝。「Zガンダム」を観る。フォウがカミーユに「両親がいる人にはわからないでしょう」と言うその哀しさ!!

 
 
 
 
 
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夕方、酒屋へ。帰って今シーズン初のエアコンを稼働させる。

 
 
 
 
 
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白ワインを開ける。夕食とともに泡盛

ストレッチ。風呂。

なんか本を読む気にもならず映画。

ジム・ジャームッシュ 『パターソン』

 こないだ『アメリカン・ユートピア』を観に行ったときにジム・ジャームッシュのレトロスペクティブの予告を見て「そういえば、ジャームッシュって一本も観たことねえや」と。バルトの『偶景』みたいな映画だと思う。ロマネスク。あるいはシネマティク。最後のほうに永瀬正敏がでてくると、急に小津みたいなリズムになって笑った。