ジオコスモスの変容: デカルトからライプニッツまでの地球論 (bibliotheca hermetica叢書)
- 作者: 山田俊弘,ヒロ・ヒライ
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2017/02/18
- メディア: 単行本
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昨日の記事でも触れた山田俊弘さんの『ジオコスモスの変容: デカルトからライプニッツまでの地球論』(勁草書房)をご恵投いただきました。本書の出版プロジェクトには最初期からコミットしておりまして「あとがき」にもこんな風に名前を出していただいております。
初期近代の研究は2006年秋のアメリカ地質学会での発表に一区切りをつけ、翌年から日本地学史と教育史の研究に軸を移そうとしていた。ところが意外にも古い地学の事積に関心をよせる若い人がいるとの噂が耳に入ってきた。センスのあるブログ『石版!』の主宰者である紺野正武さんだ。彼の求めに応じながら、一般の読者のために原稿を書きかえていくという計画が立ち上がった。
わたしがこの本の出版のきっかけになったような書きぶりになっていて恐縮ですが(何度かの中断を挟んで)編集でクレジットされているヒロ・ヒライさんのお手伝いをしております(ヒライさんのお仕事に関わるのは、これが4冊目、ですかね)。
3/8(水)には刊行記念イベントが銀座で開催されるそうです。わたしもリスナーのひとりとして参加いたします。みなさま、会場でお会いしましょう。
まだ、わたしも完成版の内容を読んでいないので、以下、過去に書いた山田さんのお仕事に関する記事をご紹介いたします。『ジオコスモスの変容』を読む前に、どんな本なのか参考にしていただければ幸いです。
山田さんが翻訳されているニコラウス・ステノの著作のご紹介。ステノは『ジオコスモスの変容』のストーリーを支える太い背骨のような人物。
『ジオコスモスの変容』が生み出されるもととなった博士論文の第7章のご紹介。「遅れてきたルネサンス人」、キルヒャーは荒俣宏なども紹介している人物なので、博物学好きの好事家には名の知れた人物。いまになってキルヒャーの仕事を振り返ると、フンボルトとかなり重なる部分がある、と思います(どちらもヴェスヴィオ山の調査に関わっていたりするし)。
こちらが博士論文全体を紹介した記事。このあたりから山田さんの本の出版計画が進んでいたように記憶しているので、出版まで丸4年ぐらい経っている……。あとがきで「若い人」となっていますが、もうそんなに若くなくなっている……。
最後に山田さんが翻訳者のひとりになっているプリンチペの『科学革命』について。これ、新書ぐらいのヴォリュームの本なのですが、勉強になりまくり、必携!的な一冊です。