sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

こどもが生まれてからのこと

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長男が生まれて8週間が過ぎた。

3636gで生まれた息子は、いま、推定6700gに成長していて、生まれた瞬間の写真と今の写真を見比べるとまるで別な生きものみたいでびっくりする。笑ってしまうぐらい月並みな言葉だけれども、子供の成長って速い。一度に飲む母乳の量が増えたり、泣き声が大きくなったり、出せる声の種類が増えたり、どんどん息子は成長・変化していくし、どんどん大きくなる。でも、彼が肺呼吸をはじめてまだ8週間しか経っていないのだ。それもまた驚きだ。

子供が生まれると驚くことが多い。今日は、はじめて湯船にいれてあげて、お湯にぷかぷかと浮かぶ姿に驚きながら爆笑してしまった。どういう仕組みなのか皆目分からない(ググればすぐ理由がわかるのだろうけれど、あえて調べないでおこう)し、とにかくぷかぷかしているのが可愛い。それから息子に話しかけている妻の優しい声色にも驚いてしまう(わ、すごい、お母さんだ、と)。そういう驚きをもってやってくる妻と子供の姿を見ていると、お父さん、頑張るね、と思う。

そんな感情が芽生えるようになったこと自体も、やはり驚きのひとつであって、相変わらず、政治とかよくわかんないし、なるべく関わりたくないと思っているのだが「息子の世代の世の中が、今より最悪になってて欲しくない!」と切に願うし、子供が生まれたら他所の子供も可愛く感じるようになった(もちろん、一番可愛いのは自分の息子だ)。

こうして文章に書き出してみると、こうした変化は、概ね一般的な「子供が生まれた家庭(父・母)」に見られる現象に違いない。人類にとってはこれっぽっちも意味もない変化。「子を産んで育てる」というライフスタイルを選択し、その型へと同化しているだけ、とも言える。けれども、いまはその型に同化する楽しさを目一杯享受したい、と考えるモードに入ってきている。「子供が大きくなったらキャッチボールがしたい」、「子供が20歳になったら一緒に居酒屋にいきたい」、そういうありきたりな希望を口にしたい。

そもそも、自分は「お父さん」になってみたかったのだった。そして、現在進行形で「お父さん」になりたい、と思っている。

今後もひきつづき、この「iwannabeyourfather」というカテゴリーで、育児日記的なものを書いてみようと思う。これはもちろん、プリンスの大名曲のもじりだ(息子が生まれた7月21日が、プリンスの月命日、亡くなってから1年と3ヶ月にあたることには、いま気づいた)。世の中の父親に対するなんらかのメッセージを出すつもりはないし、書く必然性も需要もない文章だが、自分が父親であることを反芻するために書いていく。

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本当は「そのうち、育児漫画で一財産築いてやりたい」という野望が胸中でギラついているのだが……。