sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

松浦弥太郎 『日々の100』

 

日々の100 (集英社文庫)

日々の100 (集英社文庫)

 

松浦弥太郎的なもの(要するに、ていねいな暮らし的なアレである)」に対しては、注意してかからないといけないぞ、と思っているのだけれども『センス入門』は良い本だった。本書は、筆者が日々愛用しているアイテムに対して、短い文章を寄せた100のエッセイ集。価値を押し付ける感じではないのだが、筆者のこだわりが開陳されたカタログのようである。

実はちょっと前から松浦弥太郎Instagramをフォローしたりしているのだが、なんか、不思議な感じだよな、と思っている。見た目は、ホントに普通のおじさんじゃないですか。特別お洒落にも見えない。とにかく「普通のおじさん」に見える。そして、ポルシェに乗っているらしい。本書を読むと、その「普通のおじさん」ぶりに、数々のこだわりがあるんだろうな、ということがわかる。きっとすげえ良いセーターだったり、すげえ良いシャツだったりするんだろう、と思う。全力の普通さ、本当のノームコア……?