あけましておめでとうございます。2020年はnoteで1年間日記をやっていましたが、2021年ははてなブログに回帰していきます。というわけで、第一弾。2020年に良かった曲を振り返っていきます。長くなるので前半・後半でわけて。前半は41曲。家にこもってたのでよく音楽を聴いていたのだと思う。
- BTS / Black Swan
- Dua Lipa / Breack My Heart
- Chara + YUKI / 楽しい蹴伸び
- Young Franco & Pell / Juice
- Ne-Yo & ジェレマイ / U 2 Luv
- マック・ミラー / Circles
- SIRUP / Need You Bad
- H.E.R. / I Can't Breathe
- The Weekend / Blinding Lights
- コモン / My Fancy Free Future Love
- LEENALCHI / Tigher is Coming
- Madison McFerrin / TRY
- Giveon / THE BEACH
- Thundercat / Dragonball Durag
- Tréi Stella / It's Yours
- あっこゴリラ / ミラクルミー
- キエナ・レデ / Forfeit.
- chelmico / Terminal 着、即 Dance
- Marcos Valle / Pelo Sim, Pelo Não
- Tom Misch & Yussef Dayes / I Did It For You
- Starchild & The New Romantic / Hand To Hand
- ジョルジャ・スミス / Rose Rouge
- Shin Sakiura / ほんとは feet. Kan Sano
- metome, uratomoe, speedometer. / Rumors about paradisaedae
- 東京事変 / 選ばれざる国民
- Real Estate / You
- 平賀さち枝とホームカミングス / かがやき
- 寺尾紗穂 / 北へ向かう
- mei ehara / 昼間から夜
- TOPS / Direct Sunlight
- フィビー・ブリジャーズ / Kyoto
- Khruangbin &Leon Bridges / Texas Sun
- Kaede / それもきっとしあわせ
- 堀込泰行 / 強く優しく + TENDRE
- Vardan Ovsepian & Tatiana Parra / Retrato Em Branco E Preto
- ンドゥドゥーゾ・マカティニ / Yehlisan'uMoya
- 児玉マリ / ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第13番 第5楽章(ピアノ編曲版)
- サム・ウィルクス / Today
- Vladislav Delay / Raajat
- Manhu / Banquet Dance
- Pongo / Uwa
BTS / Black Swan
2020年大きな記録を作ったBTS。全編英語詞の「Dynamite」よりもずっと衝撃的だったのがこのトラック。え、ラジオで聴いてBTSってこんなにカッコ良いのか……と驚いた。
Dua Lipa / Breack My Heart
これはあらがえない感じのディスコ・サウンド(2020年はカイリー・ミノーグの新譜もでていた)。
Chara + YUKI / 楽しい蹴伸び
これもラジオで聴いた気がする(2020年はクリス・ペプラーがJ-Waveでやっているカウントダウン番組をよく聴いていたのだった)。どう考えてもTENDREでしょ、というオシャレサウンドでJ-Waveによくあう。
Young Franco & Pell / Juice
ヤング・フランコはオーストラリアの若手音楽プロデューサー。イケてる。他の曲も良かったなぁ。
Ne-Yo & ジェレマイ / U 2 Luv
松尾潔のラジオ番組で聴いてからしばらくずーっと聴いていた曲。Rogerトリビュートな楽曲。そしてメロウの極地。
マック・ミラー / Circles
2018年に急逝したラッパー、マック・ミラーの遺作。涅槃をおもわせるPVも良かったが、アルバム全体として内省的、かつ、プライベートのしんどさを全面に押し出した内容で、ヒップホップの世界とSSWの世界が接近した名盤だった。
SIRUP / Need You Bad
これもミスターJ-Wave的なサウンドといえよう。正直、SIRUPとShin Sakiuraの領域がかぶりすぎている気がする。モダンR&BのJ-Pop化。
H.E.R. / I Can't Breathe
2020年大きく話題になったBLM運動。なかでもいち早く音楽界からリアクションしていたのはH.E.R.。まだ20代前半の彼女がこういうアクションをしていることにR&Bの懐の深さ、そしてリアリティを感じ、激しく感動をした。社会と音楽との強い結びつきがとてもうらやましく思う。
The Weekend / Blinding Lights
これも町中やラジオでよく聴いたなぁ。2020年に最も影響力をもったリズムパターンだったと思う(言わずもがな、A-haが下敷きになっているわけだが)。正直アルバムはイマイチ乗り切れなかったのだこの曲は別。あとThe Weekendはサブリナ・クラウディオとのデュエット曲をホリデー・シーズンにリリースしておりその歌唱がMJリスペクト的な色が濃くてよかった。
コモン / My Fancy Free Future Love
コモンの2019年作『Let Love』(ソウルとヒップ・ホップが大接近した名盤!)からのRemix。トム・ミッシュ。
LEENALCHI / Tigher is Coming
2020年は音楽雑誌『ラティーナ』の休刊という悲しいニュースがあったので、それを期にバックナンバーを買って旧譜を漁る、という物好きな行為も進めていたのだった。そこで出会ったのがこのLEENALCHIという韓国のバンド。2020年1番の衝撃だったかもしれない。韓国伝統音楽のヴォーカル4人にツイン・ベース(!)とドラム、という編成も驚き。ほとんどネットでも言及されている様子がないのだが、いまの韓国音楽シーンの熱さはK-Popだけじゃなくてインディーズもアツいことを証明するようだ。
Madison McFerrin / TRY
このファミリー・ネームにピンと来た人はひょっとして、と思うのだろうが、そう、テイラー・マクファーリンの妹にして、ボビー・マクファーリンの娘。正直兄貴よりもいいんじゃないか、宮里藍的な現象か、っていう感じでいい曲。
Giveon / THE BEACH
ドレイクにフックアップされて有名になったシンガー。なんというかジャケットの絶妙に金がかかっていない感じがするが、この曲の、夜のビーチ感(タイトルそのままだけど)、熱帯夜感が素晴らしくて。
Thundercat / Dragonball Durag
上半期のベスト・アルバムはこれだったかなぁ。犯罪的に気持ち悪いPVも最高だったし、NHKの朝のこども番組にいきなり登場してベースを弾きまくっていたのも衝撃だった。マック・ミラーの死をきっかけに、ブラジリアン柔術をはじめてクリーンになり、40kgも減量した、と(これまたクリス・ペプラーのラジオ)で聞いたけども、ヴィジュアル的な強烈さは増し、そして音楽的にも良くなっているのがすごい。来日時は渋谷のポケモンセンターに直行したらしい。
![It Is What It Is [解説・歌詞対訳 / ボートラ追加収録 / 国内盤] (BRC631) It Is What It Is [解説・歌詞対訳 / ボートラ追加収録 / 国内盤] (BRC631)](https://m.media-amazon.com/images/I/41zfX45hXYL.jpg)
It Is What It Is [解説・歌詞対訳 / ボートラ追加収録 / 国内盤] (BRC631)
- アーティスト:THUNDERCAT,サンダーキャット
- 発売日: 2020/04/03
- メディア: CD
Tréi Stella / It's Yours
メロウ……としか言いようがない世界。声は宇多田ヒカルかと思って心にひっかかった。
あっこゴリラ / ミラクルミー
「あっこゴリラ」って初めて聴いたときは「なんだそりゃ」と思ったが、ほんのりとした憂いを感じるリリックが良いなあ……となった。これもラジオでShazamした。
キエナ・レデ / Forfeit.
この人もH.E.R.と同い年。過去に別な名前でデビューしていて(なんかテレビのオーディション番組で有名になった、とか松尾潔がラジオで言っていたような気がする)その再デビュー的なアルバム。めちゃくちゃ客演でも名前を見たなあ。「おお、この女性ヴォーカルいいじゃん、だれ」って思って確認すると「feat. Kiana Ledé」って書いてあって。mstk的新人賞は彼女かも。
chelmico / Terminal 着、即 Dance
これもめちゃくちゃラジオでかかってたなぁ。
Marcos Valle / Pelo Sim, Pelo Não
マルコス・ヴァリは2020年も大変生産性が高く最高のアルバムをリリースしていた。
Tom Misch & Yussef Dayes / I Did It For You
トム・ミッシュは新作も洒落ててよかったなあ。ただシャレオツなだけじゃなくグッと成熟した感じがあった。
Starchild & The New Romantic / Hand To Hand
Twitterで教えてもらって衝撃を受けた人。めちゃくちゃプリンスじゃん……!(声はぜんぜん違うんだが)っていうそれだけなのだが、涙なしには聴けない楽曲。
ジョルジャ・スミス / Rose Rouge
現代のR&B/クラブ・ジャズ系のミュージシャンがブルー・ノートを再解釈したアルバムからの先行シングル。最初、この企画本体のことを知らなくて「おー、ジョルジャ・スミス、こっちの方向に進んだのか」と驚いた。これ、B面のFootprints(Ezra CollectiveというUKのジャズ・グループ)も最高です。7インチでてたのは書いているときに知ったので今買った。
Shin Sakiura / ほんとは feet. Kan Sano
↑のほうでSIRUPとShin Sakiuraの領域が、と言ってたがこの曲に客演しているKan Sanoもそうだな……。トム・ミッシュ的なちょっとディレイがっかったギター・フレーズが気持ちいい。
metome, uratomoe, speedometer. / Rumors about paradisaedae
これは『ラティーナ』の新譜紹介知ったのかなぁ。3人の日本人ミュージシャンによるタイトルどおり「ダーク、かつ、トロピカル」な音楽集。VIDEOTAPEMUSICのあの感じがツボな人にはぶっ刺さる空気感。
東京事変 / 選ばれざる国民
椎名林檎の活動って最初のソロ活動休止以降ちゃんと追ってないんだけども、これはラジオで聴いて「プログレか!」と思って衝撃的だった。あとわたし、長岡亮介の声とTENDREの声の区別がついていない気がする。
Real Estate / You
相変わらずのキラキラギタポサウンドなのだが、ちょっとBuffalo Springfield的なハーモニーも聴くことができる一段落着いたアルバムだったと思う。
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The Main Thing [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC626)
- アーティスト:Real Estate,リアル・エステート
- 発売日: 2020/02/28
- メディア: CD
平賀さち枝とホームカミングス / かがやき
これも相変わらずのキラキラで……ホント、平賀さち枝の書く歌詞、声って好き……。
寺尾紗穂 / 北へ向かう
『ラティーナ』のインタビューで初めて知った歌手。およそ現代ポップスでは聴くことのできない澄んだ発声(湯川潮音のことを思い出す)でめちゃくちゃ良かった。
mei ehara / 昼間から夜
カクバリズムというレーベルはこういう琴線に触れる音を出してくれていて、それにまんまとハマッちゃうのが悔しいというかなんというか。ギターはトリプルファイヤーの人。
TOPS / Direct Sunlight
これもスゴいアルバムだったなあ……80年代の女性アイドル歌手が現代に蘇ったような可愛らしくも強烈な作品。
フィビー・ブリジャーズ / Kyoto
相変わらず私生活丸出しな感じの歌詞が危うい感じだが、今回音楽的な内容もグッとスケールを増しているようで良かったなあ。ちょっとピーター・ガブリエルかよ、っていうような曲があったもんなあ。
Khruangbin &Leon Bridges / Texas Sun
Khruangbinはアルバムも出していたが、楽曲単位でいうとレオン・ブリッジスとのコラボレーション作が良かった。中でも表題作の「Texas Sun」。Wilcoのようなオルタナ・カントリー的サウンドにオーセンティックなソウル的歌唱が乗っかるマジック!
Kaede / それもきっとしあわせ
キリンジが2007年に鈴木亜美に提供した大名曲を見事に掘り出したという感じのパフォーマンス。うまくはないのだが、伝わってくる歌の温度。すごい。ご結婚おめでとうございます!
堀込泰行 / 強く優しく + TENDRE
2020年の良かった曲リスト2曲目のTENDRE仕事。これはTENDRE感そんなに強くなくてよく堀込泰行の作風に馴染んでいる感じ。
Vardan Ovsepian & Tatiana Parra / Retrato Em Branco E Preto
アルメニア出身のピアニスト、ヴァルダン・オヴセピアンと、ブラジルの歌手、タチアーナ・パーハによるデュオ(この組み合わせで過去に2枚のアルバムを出している)によるジョビンの名曲。とにかく伴奏の自由度がすごい。ジョビンの楽曲の枠組みから逸脱するギリギリのところで運動しているような。
ンドゥドゥーゾ・マカティニ / Yehlisan'uMoya
南アフリカのピアニストのリーダー作より。前編コルトレーンやファラオ・サンダース直系のスピリチュアル・モード・ジャズって感じなのだが、ジャズが先祖返りしたような濃厚さがある。
児玉マリ / ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第13番 第5楽章(ピアノ編曲版)
クラシックも聴いていないわけではなかったが、バチーンと印象に残るものは少なかったかな。レコードで昔の録音を聴いたり、あとはマーラーやブルックナーの交響曲のピアノ編曲版を聴き漁る、とかそういうのばかりやっていた。そんななか児玉マリのベートーヴェンの弦楽四重奏曲をピアノ編曲したアルバム、これはかなり良かった。ベートーヴェンの音楽の新たなあり方を垣間見るようで、純な、素朴な美しさが際立つのは、おそらく弦楽のように持続する音ではなく、ピアノが減衰していく音だからな気がする。クラシックで言うと、エベーヌ弦楽四重奏団のベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集が出たのが良かったな。あとムター、ヨーヨー・マ、バレンボイムのベートーヴェンの三重協奏曲など。
サム・ウィルクス / Today
LA出身のベーシスト、サム・ウィルクスの2018年作『Wilkes』は大変な名盤であったが、このアルバムはその延長にあるライヴ盤。アンビエントとジャズが見事に一体化した今様ジャズのひとつの形といっていいだろうし、21世紀のウェストコーストジャズ、ということなのかもしれない。関連作品としてはサム・ゲンデルの『Satin Doll』も良かったなあ。こちらもジャズのクラシックをアンビエント風に、溶けるように演奏していてサイバーパンク的な風合いさえある。
Vladislav Delay / Raajat
ヴラディスラフ・ディレイのソロ作。スラロビとのコラボレーション第2弾もハーシュかつハードなダブアルバムという感じで衝撃的だったが、このアルバムを貫くミニマリズムの極北ともいうべき音世界もすごかった。
Manhu / Banquet Dance
中国少数民族サニ族のバンドの音源。これも衝撃だったなあ……。伝統楽器 + ベースとドラムというモダナイズされたフォーマットなのだが、コーラスや発声に聴いたことがない響きがある。
Pongo / Uwa
アンゴラ出身でポルトガルで活動している歌手。ミッドテンポのR&Bを聴いているとこのBPMの速さに驚く。アフリカンEDMって感じですさまじいのだった。
……というわけで前半戦は以上。