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文化的消費活動の日記

山本昭彦 『絶対はずさないおうち飲みワイン』

 

『死ぬまでに飲みたい30本のシャンパン』の著者による新しいワイン本。コロナ禍で消費の形が大きく変わった世相を反映し、家でワインを愉しみ、そしてワインの世界の理解を深めるための案内書となっている。『死ぬまでに飲みたい30本のシャンパン』はなんともキザな文体が最高だったのだが、本書では高踏的な記述スタイルは影を潜め、初心者にやさしい書きぶりだ。ワインの飲み方から、ブドウの種類や土地ごとの特色といった知識を授けてくれるだけでない。テイスティングの身につけ方や、ペアリング、おうちでワイン会を開くときのアドバイスといった領域もカバーしている。酒飲みであれば、おひとりさまにも、そうでない人にもおすすめしたい本。紹介されているワインはすべて3000円未満。20代の頃に本書があれば、カジュアルワインでハズレを引く経験も少なくて済んだだろうに……。