sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2022年4月27日、あるいは見える/見えない

4時半ごろ起きる。ものすごい夢を見たがとても書けない内容。問題が発生しない程度に一部分だけ書くと、Twitterにあげている自撮りと雑誌のグラビアに登場するときの写真とで顔がかなり違うタイプのコスプレイヤーが自撮りの方のヴィジュアルで現前しようという瞬間があった。これまたラカン的な気もする。加工を施した自撮り、その象徴界的なもの、普段は画面のなかの、ディジタルな世界でしか存在しないそれが、夢のなかに現れる。現実的なものとの出会いの場として夢が機能せず、象徴的なものを素直に受け取っている。

何度か書いているような気もするが、現実的な実体(現実界とは関係ない、普通のありのままの姿)は取り立てて高評価を得そうにないが、加工アプリを通すことで化ける顔があると思う。加工アプリに最適化された顔。レアでは普通だが調理されることで引き出される素材のようなもの。これも一種の拡張現実的なものなのか。その手の商品の消費者はもはや普通のありのままの姿での消費はどうでも良くて、加工を通したものを前提に消費している気もする。だとするならば、余計に加工自撮りと雑誌グラビアの落差(と言って良いのだろう)をどう捉えているのかが気になってくる。ラカンに戻るならば、それは裂け目になるはずだろう。

ここ数年、グラビア的な写真を見るたびに(37歳になってもいまだに結構見ている)、写っているものよりも写っていないものばかりが気になってしまう。「この人は背が高く見えるけれども、本当はどのぐらいの身長なのだろう?」とか「この人は絶対にお腹のまわりに布かなにかがかけられていたり、腕でお腹を隠しているけれども、この布の下にはなにが隠れているのだろう?」とか、そういう思念が湧いてきて、インターネットで調べはじめてしまう。それでまた色々と気づくわけだ。なにが写されていないのかに。スタイル、肉、肌の質感。あるいは変化しているものに。目、鼻、歯。

筋トレ、背中、上腕三頭筋

Nightly News(4月25日分)。イーロン・マスクTwitter買収がトップ・ニュース。イーロン・マスクTwitterを女性やマイノリティをより志向するプラットフォームにしていく意向……みたいな話に対して、女性の活動家っぽい人が全然信用できないと答えていた。興味深いニュースとしては、フィールドに跪いて祈りを捧げる習慣をもっていたアメフトのコーチがアメリカの憲法違反にあたるのではないかという議論が最高裁判所で起こっている。憲法のなかで学校関係者が宗教的なあれこれに関与しちゃいけない、みたいな条項があるらしい。

6時前にHが起きてくる。英語を切り上げて朝食。今日のオムレツはどうだったか聞くと「上手だった」とのこと。

朝食後に「ウルトラマン」。インド支部からパティ隊員という人が来て鎌倉見物をしていた。真理アンヌ。仮面ライダーにも出てきてた。人間の自然破壊が〜、みたいな説教臭い話が続く。

仕事前に少し英語。

5km走る。少し蒸すような空気。体脂肪率は11.8%を示した。

夕方、自転車でコーヒー豆を買いに行く。サンプルをもらったから焙煎してみた豆というのを少しもらう。今日もまた小腹が空いてちくわを食べてしまった。

tdさんのブログを読んで、そういえば今朝ライブラリに登録してたっけな、と思い出し、聴きはじめる。すごい! オルタナティヴ大滝詠一みたいな壮大な音にのっけからやられる。

タジ・マハールライ・クーダーの新譜を聴きなおす。こういうのを聴いて喜んでいるのはもはやピーター・バラカンのラジオを聴いている中年男性以上に限られる感じがしてくるのだが実に良い。スタジオでの一発録りなのかなぁ、ふたりのミュージシャン(+α)がひとつの空間のなかで演っています、という空気が記録されているような音作りがなんとも素晴らしい。

今日も飲まず。