『「助けて」が言えない:SOSを出さない人に支援者は何ができるか』に引き続き。支援が必要な子どもたちに向けたメッセージも含めて、取り扱われている問題の種類には広がりがある。プロの医療者・支援者だけではない親(保護者)向けの内容でもあり、考えさせられることが多かった。親としてどうあるべきなのか、どう寄り添うべきなのか。究極的には、Don't You Worry 'bout a Thing でスティーヴィーが歌っていることに行き着くのかもしれない。ただ、そのようにあり続けることの難しさも実際に親であるがゆえ充分に理解できる。
「子どもの都合」は大人からすれば取るに足らないものだったり、明らかに優先順位が間違っていたりすることもある。しかし、たくさんのやりたいことを我慢して、たくさんのやりたくないことを頑張っている、その子どもたちの悔しさや本当の願いが汲み取られているかを考えることを忘れずにいたい。
それにしても、小児医療の現場で子どもの精神的なケアに従事してきた菊池祐子による文章には泣かされた。