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文化的消費活動の日記

『口訳 古事記』

町田康による『古事記』の現代語訳……現代語? いや、公共の電波にものらない土着的な関西弁で話す神々が登場するこの訳を現代語と言って良いものなのか。わからないが面白い。町田康と岸本佐知子による対談でも語られているが、激しい表現・誇張しすぎてよくわからないような表現が、原典を確認すると町田康による超訳から生み出されたものではなく、原典にもとからあったりすることに驚く(自分が驚いたのは、ヤマトタケルがクマソタケルの弟を殺害する際に、尻から刃物を挿入して殺す、という描写)。拙宅の本棚を確認したら『古事記』が2種類もでてきたが、間違いなく町田康訳が一番おもしろい。ただ、神様の名前のふりがなが一回しかでてこないので、雰囲気でしか読めてない部分も多い。