sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2024年4月29日、あるいは毎年値上げ

4時半過ぎまで寝る。朝のウォーキングをする。良い季節。帰宅後『新古今和歌集』を眺める。

あかなくに散りにし花のいろいろは残りにけりな君が袂に(大納言経信)

かへり来ぬむかしを今とおもひ寝の夢の枕に匂ふたちばな(式子内親王

良い。

朝からキャッチボールなどしにいく。

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見たことない蛾を見かける。キョウチクトウスズメという南方の蛾らしい。気候変動の影響か。

昼食はおにぎり屋で買ってきたおにぎり。食後に昨日仕込んだはちみつレモンでレモンスカッシュを作る。木の上でこないだまで熟させていたので皮まで柔らかく美味い。

その後、昼寝。起きてまた『新古今和歌集』を眺める。

とふ人もあらし吹きそふ秋は来て木の葉に埋む宿の道しば(藤原俊成女

掛詞を使いまくりながら、秋の寂しげなイメージを喚起させて素晴らしい。現代語訳するならば「飽き(秋)てしまったのだろう、尋ねる人もいない(あらし)憂鬱な(埋む)宿の道には、秋の嵐の風で吹かれた木の葉で埋もれてしまっている」ぐらいだろうか。木の葉(このは)の音は、「来ぬ」にもつながる。

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おやつにジェラート屋へ。ブリオッシュにジェラートを挟んでもらった。ふと高校の売店で売っていたアイスパンのことを思い出す。

さらにHのサンダルを買いに行く。毎年買い替えているが、毎年値上がりしている。

Love Japan Edition

Love Japan Edition

  • Kim Oki
  • ジャズ
  • ¥1833

music.apple.com

夕食の片付けをしながら韓国のサックス奏者、キム・オキのアルバムを聴く。素晴らしい。昨今のアメリカ西海岸におけるヒップ・ホップやアンビエントと交雑したジャズの流れも汲みつつ、ファラオ・サンダースガトー・バルビエリのようなブロウで泣かせるメロウな楽曲群。ひょっとして、と思ったがNST & The Soul Sauceとも交流がある人らしい。