sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2024年3月18日、あるいは金継ぎ(ひさしぶりに)

4時過ぎまで寝る。朝ジムへ。背中。帰宅して着替えたら、こないだ買ってウエストがパンパン気味だったスリムなタイプのデニムに少し余裕を感じるようになった。脂質制限の効果が出てきているのか(生地が程よく伸びてきているだけの可能性もある)。

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金継ぎ用の道具を引っ張り出してきて、染付の茶碗の蓋の修復を始める。

腰が不穏なのでアイシングをしながら仕事。あまり良くならず。

隙間時間に少し旅行の荷物を準備。温暖なところにいくので薄手のパンツなどをもっていく。出発日が寒そうなのでその温度差を調整するのが面倒だ。こないだ古着で買ったMARKAWAREのウールのパンツなどが便利そうである。

オーガニックウール 2/80 トロピカル / クラシックフィットイージーパンツ, Blackmarkaware.jp

Tシャツもウールのを持っていく。2泊の予定だが着ていったウールTシャツをホテルで洗って3日目に着る作戦。そういうわけで大した荷物がない。

幼稚園のお迎え。水筒を車にぶつけて少し塗装が剥がれる。見えないところだがちょっと心も傷ついた。サッカーで今日は3得点だったとのこと。ドリブルでいっぱい人を抜けるようになったらしい。

Octavia

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ローレル・ヘイローの新譜が良かった。ジャケットに見覚えがあるな、と思ったが、以前にジム・オルークのドローン作品をだしていたレーベルか。贅沢にオーケストラを使った壮大なアンビエント・ドローン。音楽の大きな波(しかない)のような音楽。

2024年3月17日、あるいはスーツがわからない

4時半過ぎまで寝る。朝ジムへ。胸、腕、腹筋。

買い物へ出かける。Hの洋服をたくさん買う。スーツもあれこれ見てみるがよくわからない。来週の土曜日にスーツの採寸予約をとっているが、その前に電話した際の対応が不審だったので、口コミを読んでみたら散々なことが書いてある。憂鬱になってきて、良いものがあれば既製品を買ってしまいたかった。無地のネイビーのスーツが一着あれば、と思うのだけれど、普通のものだけになにを変えば良いのかわからない感じ。

帰宅しておやつ後、ひさびさにサッカーをする。身体が動かない。疲れた。

夕方「ZZ」を観る。第28話。ドライセン、と字幕がでる。はじめてのパターン。

早く風呂に入って「光る君へ」を見て寝た。

Clouds [Import belge]

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最近はTに教えてもらったジジ・マシンが参加しているグループのアルバムばかり聴いている。

『武満徹著作集 4』

文化人類学者、川田順造との書簡集『音・ことば・人間』(1980年)と、大江健三郎との対談集『オペラをつくる』(1990年)を収録。いずれも異分野で活躍する人物との対話の本で、著作集の3巻を読んだときも感じたことだけれど、第一級の知識人と渡り合っている武満の教養の深さに慄く。こういう音楽家は、いま、存在しているんだろうか、とも思うし、昔の知識人の大きさ/豊かさについても考えてしまう(知識人、という存在自体がもはや絶滅した感じがする)。『オペラをつくる』のほうは、なんというかとらえどころがない本で(結局、武満徹はオペラを作り終えることなく亡くなってしまっている)どちらかといえば大江健三郎のほうが自分の創作についてさらけ出している気もする。面白いのは『音・ことば・人間』のほう。ここではときにグローバリズムにおける日本、みたいなことが語られているし、とくに川田が指摘している「日本が「外国」をどう受け止めているのか」みたいな話は、本書刊行から半世紀近くたった今の日本でもまったく変わっていない、と思う。端的にいえば、ヨーロッパ式の学問も、クラシックも「日本の文化」にはなっておらず、営み・生活、というレヴェルに落とし込まれていない「お勉強」にとどまっている、みたいな話。川田は義妹であるピアニストの小川京子との会話を紹介している。ヨーロッパの聴衆と比べて「東京だと、はじめからうまいかまずいか聴きに来られる感じで、それも外国から来演した、あるいはレコードになっている大演奏家の誰彼と比較したりしながら聴かれるので、弾きにくい」のだという。その嫌な感じは、今となってはむしろ強化されている部分があると思う。誰しもが批評的な、というか、レヴュー的な視点をもつ嫌さ。もっと普通に楽しめないのか。

2024年3月16日、あるいは仕事

4時に起きてジムだ、と思ったが、体力優先で二度寝。7時まで寝た。提案書を書く仕事を進めなくてはならず、眠くてイライラしながら進めたくなかった。Hは今日幼稚園の仲良しグループとよみうりランドに行くとかでちょうど良かった。

 
 
 
 
 
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些事をすませてレコードやCDを聴きながら仕事を開始。集中しすぎて午後に予定していた散髪を忘れそうになる。

ジャスティン・ティンバーレイクの新譜が凄まじい名盤。冒頭から内省的な雰囲気があり、カルヴィン・ハリスも召喚してそのまま内省的なディスコにつながっていく。まことに北米のオピオイド時代的な空気が反映されているよう。ただ仄暗いばかりではない。

21時前に提案書を書き上げて送り出す。終わってノンアルコールビールを飲んだ。すげえ美味い。

22時ごろにHが帰ってくる。よみうりランドの話を聞きながら寝た。

リチャード・E・ルーベンスタイン 『中世の覚醒: アリストテレス再発見から知の革命へ』

著者のルーベンスタインは紛争解決、公共問題の専門家が書いたギリシア〜中世までの思想史。なかなか密度がある本なので読むのも大変だと思うのだが、この時代/ジャンルを取り扱った一般書のなかではかなり読みやすいと思う。思想家のバイオグラフィーを絡めながらその思想について解説し、理性と信仰の関係性の変遷、というキーで一本のストーリーにまとめている。筆者の想像力で場面描写や思想家の心理描写をおこなっている部分もあるので「どこまでホントなの」って思う部分もあるのだが、そういうほうが読みやすい人もいるのであろう。初期近代にいたるまで西洋の知の基盤であったアリストテレスの思想がどのような経緯でヨーロッパで再発見されるにいたったのかを一般書で取り扱っているものも多くないはずなので「中世哲学入門」にも良いのかも。

2024年3月15日、あるいは朝からピンチ

4時に起きた。朝ジムへ。背中、腹筋。もうジムが冷房になっていて寒い。今日はほぼずっとひとりで貸切だった。

帰り道にひさしぶりにジョアンが弾き歌う「サンバがサンバであるからには」を聴いたら涙が出て来た。自伝を紐解くと自分の作曲能力を卑下しているところがあるカエターノ・ヴェローゾが書いた曲。しかし、カエターノの記名がはっきりと聴き取れる楽曲。あらゆるブラジル音楽のなかでこの曲が一番好きかも。

幼稚園の卒園式があり、スーツを着る。スリーピースを着ようと思ったら身体がでかくなったので全然着れず。それよりはもうひとつのスーツもギリギリ着れるか、って感じ。朝からピンチだった。卒園式では若い先生たちが泣いているのにもらい泣き。

帰宅してギリギリまで作業。夕方、池袋へ。オタクシティって感じ。小腹が空いたのでタカセで甘味でも食べようかと思ったら時間が遅くてケーキしかないと言われる。帰りに渋谷の東急でお弁当を買い、その場で食べた。

読了。



2024年3月14日、あるいはビッグなディール

4時まで寝る。出社が嫌すぎるせいか夢でクライアントから出社しなくて良いと言われていた。夢か……と思って起きる。AI英会話をこなしてから出社。

キム・ゴードンの新譜を聴きながら移動。先行配信の時点でかなりの傑作であることが予想されたが素晴らしいのではないか。元Sonic Youthのなかで間違いなく一番良い。近年のブリクサ・バーゲルトも彷彿とさせるインダストリアルなEDMに、あのヴォーカルが乗る発明的な重厚感。メタリックでモダンなSuicide、みたいでもある。

Xのアプリに加えて、Threadsのアプリも削除した。SNSから撤退していくのが今のモードだ。

夕方、激アツなディールの話が入ってくる。さらに別な案件も。帰宅後、ホワイトデーのプレゼントを渡し、即飯、即風呂。急に忙しくなった。明日の夜、いきなり池袋にいく用事ができる。

録音はしていないがまだ昔話は読み続けている。今日は「むかし、むかし」とやっている途中で「森の奥から少女の悲鳴にも似た叫び声が……」と「蝋人形の館」に繋ぐ大ネタをかましたらバカウケだった。