sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2024年4月26日、あるいは「悪は存在しない」

ティム・クック時間に起きる。連続で出社日だが、気分をあげるために朝ジムへ。胸、腕、腹筋。終わってシャワーを浴びたらちょっとずつ腹筋のカットが復活してきていることに気づいた。電車のなかで本を読みながら眠り、出社。

朝バタバタで仕事。午後にずっと手を入れていた資料を使った打ち合わせがある。この感覚、ある生命保険会社に勤めていた時の感じにとても近い。ひとまず無事に終わって良かった。

早めに現場を出て渋谷へ。濱口竜介の新作を観るため。映画の前に時間があったので渋谷を歩き回る。インバウンド。食事を済ませようと思ったが酒を飲まない人間になってから、本当に孤独のグルメ状態、というか、決め手がない。なんでもよくなり結局、富士そばに落ち着いたりする。

 
 
 
 
 
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すさまじい作品。時間を忘れてしまった。帰宅して7インチつきのパンフレットを読んでたら106分とあり、え、そんなに短かかった?!と驚く。まったく退屈しないのだが、2時間半ぐらいの感覚があった。それにしても。え、ゴダール!? と思ったら、マジでゴダールみたいな切断、といっても、切断の連続でなく、緊張感を高めたところで、まさか、ここで、という切り方、もうばっさりと断絶させるように終わってて唖然とした。すさまじい。『センスの哲学』を読んでから観ると良い気がする。

2024年4月25日、あるいは抽象度

ティム・クック時間に起床。やや強めの筋肉痛。英語をやって出勤。週に一度はスーツを着ることにした。昼間は暑くなる、ということだったが、早くに出るとスーツでちょうど良い。

いろいろ考えることがある。自分の弱さに向き合えない人間に対して、あなたの弱さはこういうところです、という直接的な指摘を繰り返しても無駄で、アプローチを変える必要があるのかもしれない。もっと抽象度の高い原理的なメッセージを投げることのほうが有効な可能性がある。

いつものように昼間、コンビニ食(赤飯おにぎり2つ、サラダチキンスティック、プロテイン)で昼食を済ませて仕事をしていたがお昼頃、限界。オフィスがあるビルのラウンジで少し寝た。早く帰りたかったがあっという間に18時すぎる。

帰宅した際、近所の高齢の男性に挨拶したら「おかえりなさい」と挨拶される。なんだか救われた。寝る前のHとも少しお話できたのも良かった。ストレスのせいか体中に蕁麻疹がでておりつらい。

読了。

千葉雅也 『センスの哲学』

 

おどろくように軽い文体で語られる、センス、ここではあらゆる芸術作品(あらゆる、だ!)の見方・味わい方を「センス」と呼んでいるのだが、の入門。千葉雅也の著作のなかでも最も軽く、難しい話が排除されている本に思える。センスが語られる際に、なんらかの芸術に語ろうとする際にまずもって触れられるだろう歴史やコンテクスト、つまり、教養を身に付けて、それらの対象にアクセスしましょう、という見方を二の次に置いていることも関係している。適宜、現代思想や美学の概念や理論が参照されるものの、日常の言語によって構造的な読解、そして制作への態度が示される。ラカン精神分析に寄りかかって語られるところも多いのだが、主体の特異性を承認していくような最後も鮮やか。

2024年4月24日、あるいは怒涛の打ち合わせ

ティム・クック時間に起床。朝ジム。背中。血圧のせいなのか、途中でやや貧血的な気持ち悪さに襲われる。雨で運動量が落ちる分、トレッドミルも20分ほど。走れる身体を作るために最後の1分だけをダッシュNBCを見ながら。メキシコ国境から中国人の不法移民が激増している、というニュースを知る。

帰宅後、AI英会話。All-you-can-eatという言葉を覚えた。

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朝、先日買ったイヤフォンについて書いた。

今日はマジでずーっと、ずーっと打ち合わせでキツかった。自分の作業時間がほぼない状態。夕食後も面談。良い感じでまとまったのが救い。

Anker Soundcore AeroFit Pro インプレッション

冬のあいだは丈の長いコートをよく着ていたので自転車に乗る時間があまりとれず、あわせて消費カロリーを稼ぐために通勤時に歩くようにしていたから、オープンイヤー型のイヤフォンを持つ必要性を感じていなかったのだが、先日自転車のタイヤを交換してからまた自転車に乗っていこう、っていう気持ちになり、そうしたらオープンイヤー型のイヤフォンが欲しくなった。移動中に音楽を聴きたいし、でも、自転車に乗っているときには耳を塞いでおきたくない。覚えているのはそこまでで、気がついたらAnkerのSoundcore AeroFit Proを購入していた。Ankerの完全分離式オープンイヤー型イヤフォンである。

オープンイヤー型、といえば、過去にはAftershokz(現: Shokz)のAeropexを持っていたのだが、3年ぐらい使ったらバッテリーの持ちが30分ぐらいになってしまい廃棄した(自分でバッテリー交換できるかな、と思って分解してみたらバッテリーがパンパンに膨らんでおり恐怖。なお、バッテリー交換自体はそこまで難しくなくできそうであったが面倒になってやめた)ことがある。

それで、てっきり「オープンイヤー = 骨伝導」と思い込んでおり、このAeroFit Proも乙伝統なのだと疑わずに買っていたのだった(買ってから骨伝導じゃないことに気づく)。普通のイヤフォンが耳の穴に蓋をして音を再生しているのだとすると、これはその手前で耳の穴に向けて再生している感じ。調べたらShokzの競合製品も同じ仕組みらしい。穴の手前で音を再生している都合、静かなオフィスで使うなら音量は控えめにしないとかなり音漏れしていた……。

難点といえば、それぐらい。もともとの想定ユースケースである「自転車に乗っているときの使用」に関しては、スピードがでていると風切音でなにも聞こえなくなるが、これは、骨伝導タイプでも同じだし、なんなら普通のイヤフォンでもよく聴こえなくなるからやむなしだろう。骨伝導じゃないことによって、獲得している音質の良さ、というメリットも感じられる。骨伝導イヤフォンではどんな音源もFMラジオぐらいの音質にダウングレードしてしまう印象があったのだが、AeroFit Proにはそのような残念さは感じられず、まとまりのある自然な音質が保たれている。もっともカナル型イヤフォンのように低音がダイレクトに鼓膜を刺激するような感覚はないわけだけれど、一方で、AeroFit Proぐらいがちょうど良く感じられるリスナーもいるように思われる。

音質について言えば、音量を大きくすると音がすぐに割れる。ただ、耳の穴を塞いでいない時点で外部の環境音が同時に耳に入ってくる製品特性上、音が割れるような音量で聴くシーンが想像できないので問題ないだろう(普通のイヤフォンで音量をあげなければ再生音が聴こえない環境では、だいたいなにも聞こえない状態になると思う)。

着脱可能なバンドも気が利いている。ヘッドレストがある椅子に座って使用する際に、Aeropexでは後頭部にまわったバンドが邪魔になってストレスだったが、AeroFit Proに付属のバンドはサイズ調整が可能なので、首にほぼ沿わせる形で装着可能。するとヘッドレストとも干渉しないのが良い。しっかりした装着感がほしいユーザーはバンドを使うほうが良いだろう。

また、長時間つけていても耳が痛くならないのも良い。眼鏡と同時に使っているせいもあったのだと思うが、Aeropexでは1、2時間もしていると耳が痛くなっていたが、AeroFit Proでは最大で4時間ぐらい連続でつけていてもそのようなストレスを感じたことがない。さすが、Ankerって感じの完成度の高さ。

(以下、投げ銭用に有料記事設定しておきます)

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2024年4月23日、あるいは朝から仕事

4時に起きる。朝ジム。胸、腕、腹筋。筋トレの頻度が微妙に不定期なので今日が何の日かわからず、日記の記録が役立った。帰宅して英語……といきたいところだったが作らなきゃいけない資料があったので仕事。

昨晩から気持ちが落ち込んでいるからなのか(悪いことばかりじゃないのだが)ミニマル・テクノのモード。虫の知らせなのか、調べたら今年『Transport』がリプレスされることを知り注文。

 
 
 
 
 
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合間に仕掛かっていた仕上げ金継ぎの仕上げをする。

あっという間に夕方。わずかな休み時間に英語ができたから良かった。小学校からHが帰ってきて相手をしながら仕事。

今日は、冬のセーターを全部洗って、圧縮袋にいれてしまった。しばらくはカーディガンで温度調整。

2024年4月22日、あるいはスーツを見る目

ティム・クック時間に起きる。AI英会話を30分ほどやる。雨なのでこないだ買ったゴアテックスのシューズを履いて出かける。濡れないが少し蒸れる。当たり前か。

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インプレッション記事も書いておいた。

本を読みながらうとうと電車に乗り、目を開けると目の前に良いスーツをきた若い男性が座って寝ていた。無地のチャコールグレーのほどよく艶のある生地に、ステッチの入り方がラペルの際から3mmくらいのところで入っている。時計ははっきり見えなかったがステンレススティールのダイバーズウォッチ。白地にブルーの太いストライプが入ったシャツに、無地のブルーのネクタイ。ほどよく遊んでいる感じの、マチュアな雰囲気でまとまっていた。土曜日に2度目のスーツをつくりに行ってから、スーツに対するディテールを見る目が備わってきた。

4月に入ってミーティングがどかっと増えて、午前中はほぼミーティングで潰れる状況。あっという間にお昼になっている。打ち合わせのあいまに新しい資料を作り、新しい仕事の打ち合わせをはじめる。悪いこともあれば良いこともある。学びもある。現場にスーツで行ったのは2回ぐらいしかないのに今日は「お、珍しくスーツじゃないんですね」と言われた。謎。

帰宅して朝とまったく同じものを食べて寝る。マシンのよう。