sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

リチャード・E・ルーベンスタイン 『中世の覚醒: アリストテレス再発見から知の革命へ』

著者のルーベンスタインは紛争解決、公共問題の専門家が書いたギリシア〜中世までの思想史。なかなか密度がある本なので読むのも大変だと思うのだが、この時代/ジャンルを取り扱った一般書のなかではかなり読みやすいと思う。思想家のバイオグラフィーを絡めながらその思想について解説し、理性と信仰の関係性の変遷、というキーで一本のストーリーにまとめている。筆者の想像力で場面描写や思想家の心理描写をおこなっている部分もあるので「どこまでホントなの」って思う部分もあるのだが、そういうほうが読みやすい人もいるのであろう。初期近代にいたるまで西洋の知の基盤であったアリストテレスの思想がどのような経緯でヨーロッパで再発見されるにいたったのかを一般書で取り扱っているものも多くないはずなので「中世哲学入門」にも良いのかも。

2024年3月15日、あるいは朝からピンチ

4時に起きた。朝ジムへ。背中、腹筋。もうジムが冷房になっていて寒い。今日はほぼずっとひとりで貸切だった。

帰り道にひさしぶりにジョアンが弾き歌う「サンバがサンバであるからには」を聴いたら涙が出て来た。自伝を紐解くと自分の作曲能力を卑下しているところがあるカエターノ・ヴェローゾが書いた曲。しかし、カエターノの記名がはっきりと聴き取れる楽曲。あらゆるブラジル音楽のなかでこの曲が一番好きかも。

幼稚園の卒園式があり、スーツを着る。スリーピースを着ようと思ったら身体がでかくなったので全然着れず。それよりはもうひとつのスーツもギリギリ着れるか、って感じ。朝からピンチだった。卒園式では若い先生たちが泣いているのにもらい泣き。

帰宅してギリギリまで作業。夕方、池袋へ。オタクシティって感じ。小腹が空いたのでタカセで甘味でも食べようかと思ったら時間が遅くてケーキしかないと言われる。帰りに渋谷の東急でお弁当を買い、その場で食べた。

読了。



2024年3月14日、あるいはビッグなディール

4時まで寝る。出社が嫌すぎるせいか夢でクライアントから出社しなくて良いと言われていた。夢か……と思って起きる。AI英会話をこなしてから出社。

キム・ゴードンの新譜を聴きながら移動。先行配信の時点でかなりの傑作であることが予想されたが素晴らしいのではないか。元Sonic Youthのなかで間違いなく一番良い。近年のブリクサ・バーゲルトも彷彿とさせるインダストリアルなEDMに、あのヴォーカルが乗る発明的な重厚感。メタリックでモダンなSuicide、みたいでもある。

Xのアプリに加えて、Threadsのアプリも削除した。SNSから撤退していくのが今のモードだ。

夕方、激アツなディールの話が入ってくる。さらに別な案件も。帰宅後、ホワイトデーのプレゼントを渡し、即飯、即風呂。急に忙しくなった。明日の夜、いきなり池袋にいく用事ができる。

録音はしていないがまだ昔話は読み続けている。今日は「むかし、むかし」とやっている途中で「森の奥から少女の悲鳴にも似た叫び声が……」と「蝋人形の館」に繋ぐ大ネタをかましたらバカウケだった。

2024年3月13日、あるいは「ぼくは一寸」

6時まで寝た。たくさん寝ると気持ち良い。気分も晴れるが、じんわりとした頭痛がある。花粉症の症状も表面化している感じ。起きて昨日できなかったAI英会話をやる。

最近Hが細野晴臣の「ぼくは一寸」を口ずさんでいるので、ギターで弾けるようになろうと思い、コードを調べた。中指か人差し指を支点に手を回転していくと曲になっていくようなコード進行で、ギターのインターフェイスでの弾きやすさがそのまま曲の素晴らしさを構成しているように思えてくる。こんな弾きやすい流れが、曲になってしまう、それが奇跡のように思える。ピアノを弾けるわけではないので偏見でしかないのだが、ピアノのインターフェイスではこのような快楽は生まれ得ないのではないか。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by mstk (@mk_sekibang)

注文していたスピーカーケーブルが届いたのでセッティング。かなり劇的に変わったので驚き。面白くていろいろ聴いていったらApple MusicでSteely Danのアルバムが192/24のハイレゾで配信されていることに気づいた。

昼に空腹のなかウォーキング。30分ほど。

Hは今日7得点の大爆発だったらしい。試合は7-3で全得点をHが決めたとのこと。すごすぎる。「今日7点もとって疲れたから早く寝るよ」と言っていた。

f:id:Geheimagent:20240313204318j:image

黒呂色漆 40g

黒呂色漆 40g

  • 黒呂色漆
Amazon

金継ぎをやる機運がでてきたので黒呂色漆を新たに買う。

2024年3月12日、あるいは古伊万里と6歳

4時に起きる。朝から仕事のよくわからないメッセージが送られてきており心が乱れる。振り切って朝ジムへ。胸、腕。ジムと、音楽を聴きながら歩いているときと、Hと本気で遊んでいるときだけは、雑念が浮かばない気がする。

帰宅後、ウトウトしながら少し英語。Hと向かい合って朝食を食べる。なんの会話をしたのか思い出せないが楽しい時間。これもなんの会話の流れだったか思い出せないけれど昨晩「そのうち、Hも父ちゃんのことなんか必要じゃなくなるよ」という話をした。「そうかなぁ」とよくわからない様子だったが、もっと世界が開かれていくと絶対にそうなる。親より友達、親よりも自分が打ち込めるなにか、そういうものに出会っていくだろうし、出会えたら幸せなことだ。そういう風になったとき、ひとつ自分は責任を果たしたことになる、だろう。そうしたときに初めてあらたな責任を負うことができる。

成熟していくこと、大人になること、ちゃんとしていること。すべて避けていきたいと思っていたそうしたものと対峙していく必要がある。

こないだHのお茶碗(ピカチュウが描いてある)を不注意で割ってしまい、新しいのを買うまで古伊万里の染付を使ってもらっている。こぶりなお茶碗ぐらいのサイズ。古伊万里でご飯を食べている6歳が渋すぎて、ずっとそのままで良いんじゃないか、と思う。

サウンドハウスのポイント有効期限が迫っていたのでスピーカーケーブルを買ってみる。朝から晩まで隙間なく打ち合わせが入っていたが、並行して溜まっていたスキャン作業もこなした。

ミーティングが長引く。面白い話はだいたい忙しいときにまとまってやってくる気がする。

2024年3月11日、あるいは「くよくよするなよ」

4時に起きる。朝ジムへ。背中、腹筋。吉江豊の急死に静かに衝撃を受ける。

私用スマホからXのアプリを消した、というOくんの投稿を見て自分も真似してみる。するといくつかあるアカウントのうち2要素認証をかけていたものにログインできなくなってしまった。まぁ良い。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by mstk (@mk_sekibang)

「心配するなよ、そばについているから」。本当に素晴らしい曲。

昼間に銀行へ。口座振替の手続きをするのに30分、40分かかると言われうんざりする。店舗内のオペレーションもあきらかにうまく行ってない。金払うからサクッとやらせてほしい、そういう気持ち。もどりがギリギリになる。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by mstk (@mk_sekibang)

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by mstk (@mk_sekibang)

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by mstk (@mk_sekibang)

心を和らげる音楽を聴きながら仕事を進める。

福島でレコードを買ったときに領収書をもらうのを忘れていたことに気づいた。

夕食後、tdさんのブログ経由でジュリアン・ラージの新譜がでていたことを知る。前作も結構アメリカーナ的な感じだった気がするが、本作はその色がさらに濃くなっている。ブルー・ノート……というよりはノンサッチからでていそうだ。あらためて彼のWikipediaページを見ていたら、12歳のときにグラミーでパフォーマンスした、とか神童エピソードが綴られていた。


www.youtube.com

YouTubeには9歳のときにサンタナのライヴにでている映像があった。ものすごく指がまわる、みたいなことでなく、9歳にしてこのセンス、堂々とした弾きぶりに驚愕する。

必要があって読み直したかった本。少し時間ができたので、ざーっと読み直した。

2024年3月10日、あるいは社会

7時過ぎまで寝る。前日コーヒーを飲み過ぎていたせいなのかひどく断片的な眠り。日に日にアレルギー症状がキツくなっている。福島は花粉の飛散量全国2位らしい。

今朝も温泉へ。昨日より混んでいる。と言っても最大で4名ほど。浴槽は大人3人も入れば満員。みんなその空間を思い思いに使っている。もちろん他者への配慮をしながら。それが心地よい。社会。

帰宅後、こたつで本を読んでいるうちに寝ていた。お昼は近所で蕎麦。駅まで送ってもらう途中、また祖母のところに寄って顔を見る。HとLINEでも面会できて良かった。

f:id:Geheimagent:20240310134052j:image

去年買ったらしいスーパーマシンも見れた。

新幹線のなかで気絶しながら読書。すごく好きな時間だ。

すごく良い。

帰宅して片付け。Hはフリマでベイブレードを買っていていろいろ見せてくれた。夜は早めにお風呂に入り「光る君へ」。急にキスシーンなどが始まり動揺。Hが「なにしてるの、汚くないのかな」とつぶやいていた。

昔話を読んで寝た。