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文化的消費活動の日記

栗原康 『大杉栄伝 永遠のアナキズム』

アナキスト大杉栄の生涯をその周辺の運動家も含めて、ユニークな文体で追っている。単行本が刊行されたのは2013年、文庫化が2021年なのだが大杉の提供するアナキズム……それをものすごい単純に言うと、自分の根源から湧き上がってくる欲望に素直になって生きろ! お金を求めるとか道徳を遵守する、とかそういうのは社会的な要請/抑圧/搾取だ、もっとワクワクしろ! もっと生き生きとしろ! むちゃくちゃになって暴れたいときに暴れろ! みたいなことになると思うのだが……は世相との対立を増しているように思われるし、対立が激しくなっているがゆえに面白さが際立っているように思われる。