sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

『西遊記』

およそ1年ほどかけて中国三大奇書のひとつ『西遊記』を読み聞かせを終えた。毎晩の寝かしつけでちょっとずつ読んでいたのだが、この福音館版は小学校高学年向けとあり、拙宅の未就学児向けにはかなり難しい(たぶん小学校高学年にも難しい。また、かなり言葉が乱暴だったり、色っぽい描写も含まれている)ので、適宜言葉をわかりやすく置き換えたり、飛ばしたりして読んでいった。全100章。もともとは講談として物語られた話が長い時間をかけてテクストとしてまとめられていったものであり、翻訳もいろんな底本があるようなので、これを読んだから「『西遊記』を一通り読んだ」と言い得るのかわからないのだけれども(なにをもって「一通り」なのか)、面白い本ではある。三蔵法師のヘタレ具合や、沙悟浄の空気っぷりに驚きもする。