5000円札に新渡戸稲造が描かれていた時代もだいぶ昔のことに感じられ、当時から「新渡戸稲造ってなんの人なんだろう」と思っていたものの、いまや日本銀行券にも描かれなくなったことから「なんの人なんだろう」という疑問さえも浮かぶことがない。『武士道』。新渡戸稲造が英語で書いた、日本の伝統的なメンタリティの起源やエッセンスを西欧哲学や西洋史との比較を交えながら説明する本。初版は1900年ですか。すごいですね、ニーチェの名前とかでてくる。ほぼリアルタイムじゃないですか。昔の日本のエリート知識人ってすごかったんだなぁ、って思う。しかし、これを現代の日本人を読んで「武士道」がなんなのかわかるんだろうか、って感じではある。