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文化的消費活動の日記

真空管アンプの音

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わたしのことをたいへんに可愛がってくださるオーディオ好きの方が組み立てた真空管アンプをいただき、早速、レコードプレイヤー(SL-1200の初代)→ フォノイコライザー → アンプ というシンプルな構成で鳴らしてみている。

audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3

audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3

 

これまでレコードプレイヤー → フォノイコライザーONKYOのネットワークCDレシーバー(CR-N755)で聴いていたんだけれど、比較すると音がすごく素直になって、空間の広がりを感じるようになった。一番大きいのは低音が控えめになったこと。これまでのCR-N755がいかに低音を強調して、いうなれば「モダン」な音に誇張されていたのかが如実に理解できる。

しばしば真空管アンプの音は「あたたかみがある」と表現される。しかし、このTU-8100というアンプはちょっと想像していたのと違った。真空管アンプの「あたたかみ」を「まろやかな音」と解釈していて、ちょっと曇ったような、中音が太い音を想像していたのだ。実際は、現代的な機械よりも解像度をクリアに感じ取れるように思った。使っていると真空管が熱を発するので、そういう意味で、あたたかい音なのかもしれない。

この特性は(真空管アンプのもっているイメージとマッチする)古いジャズの音源よりも、むしろ、新しい録音で強く感じられる。The XXとかBruno Marsとかのレコードを聴き直していたんだけれども、音が部屋のなかでより響くようになった。

音楽を聴くのがまた楽しくなりそうな感じだけれども、同時に足を踏み入れてはいけない趣味の世界に入り込んでしまいそうな気配もして怖い……。