sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2021年3月10日、あるいは生産性を高めたくない

 起床

6時半。筋トレ。肩、上腕三頭筋

3月にはいってずっとパワポを書く仕事をしている。呻吟しながら書き進めるモードはやや乗り越しているとはいえ、手が重い。机の前に座って、ずっとやるべきことと向き合わなくてはいけない、その集中を強いられる圧力は、リモートワークのほうが高まっているようにも思う。いつでもそこから逃げ出せる、しかし、逃げ出しても事態は改善しない。だから、やらなければならない。たまには重い荷物を片付けたり、重要書類をキングファイルから探したり……といった気散じ的仕事もしたいと思う。リモートのほうがはるかに効率が良い。通勤で疲れないし、雑談もしないし、目の前にある仕事をするだけだ。ただ、その効率性はだれのためのものなのか。生産性をあげても給料にはハネない。資本家が喜ぶだけだ。

ルイ・アンドリーセン: 《The only one》 

Louis Andriessen: The only one

Louis Andriessen: The only one

 

 オランダの作曲家らしい。サロネン指揮のロサンゼルス・フィルによる録音。不協和音入りミニマリズムやポピュラー・ミュージックのような要素がはいった歌曲という感じで、適度な退屈さは悪くない。2000年のオペラシティの企画で招聘されていて当時「オランダの武満徹」とも称されていたらしい。ファインアート的なコンテンポラリー・ミュージックとして、今、評価されるのはこういうものなのだろう。

昼食後、歯磨きをしながらベランダにでて日光浴。すぐに仕事にもどる。

打ち合わせの合間にようやく休憩。スケボーへ。時間がなかったので近場でオーリーの練習だけ集中してやる。だんだん良くなっている、と信じたい。

夕方、買い物へ。Hの朝食用にアンパンマンポテトを買い足したり。そういえばWith COVID-19な時代になってからアンパンマンポテトが品切れになっていることが多かった。店の冷凍庫に並ぶようになったのはごく最近な気もする。いつものコーヒー豆は売り切れ。別な豆にする。こうした外部からの変化の訪れを楽しみたい。

夕食とともにヱビス。食後に麦焼酎

ストレッチ。風呂。

『ヒューム読本』を音楽なしで集中して読む。難しくて音楽ありだと全然頭にはいってこない。ヒュームの因果論に関する論考が、自分の関心にバチッとはまっていて面白い。ヒュームの因果論と自由論は「「自由」の概念が本来的に宿す過去的・他人称的側面を見事に抉り出している」(P. 72)。