sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2021年12月15日、あるいはキップ

6時半に起きる。

ニュースで子供向けのクーポンに関する報道を見ていて、今後も「本気で言ってんですか?」みたいな提案がまず出され、なし崩し的に少しまともなやり方に修正されてソフトランディングしていく、というヌルッとした(曖昧な)意思決定が増えていくのではないか、っていう気がした。最初からまともなアイデアでこいや(検討プロセスが無駄)という話ではあるが、勝手にいろいろ決められる(いつの間にか決まっている)よりも、なんらかの検討を経て(市民や市場の意見も踏まえて)決定に至る、というのは、市民政治的に/民主主義的には進歩、と評価することが可能……かもしれない。ビジネスにおいても「いや、もうこれしかないでしょ」っていう話でも、熟慮をしましたよというポーズやエヴィデンスを作成する必要は往々にして発生するわけで、クーポンの「ありえなさ」についても、そのような「やってる感」のためのエヴィデンスとして解釈することも……可能なのかもしれない。

Nithgtly News(12月13日分)。この日も引き続き竜巻関連の話。メインのアンカー、レスター・ホルトも現場取材・レポートをしている。

昼にDUO 3.0の復習をしていて(1日15分ぐらいやってた)、ようやく覚えてない単語の洗い出しを一周終えた。長文ヒアリングと並行してこれから15分ぐらいずつ復習用CDを聴いていくモードに入っていく。

7km走る。余裕をもったペース。寒くて厚着してるからスピード練習などをやる気がなくなる。

Yo!

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シルヴァーナ・デルィージのアルバムが届いていた。キップ・ハンラハンのプロデュースによるアルゼンチン出身のタンゴ歌手のアルバム(2002年リリース。2007年にリマスタリングされてSACD化)。ピアソラ・トリビュート的な紹介がされていたようだが、ピアソラの曲を取り上げているのは1曲だけ。エドゥ・ロボやシコ・ブアルキなどのMPBも含まれている。ピアソラがほぼ不在のピアソラ・トリビュート……とも言えるのか。バンド・メンバーはピアソラとの共演歴のあるミュージシャンを揃えている。このシルヴァーナ・デルィージという人の経歴もなかなか面白く、スピネッタ(近年?日本で再評価されようとしているが、リスナーの数が少なすぎてまったく盛り上がっていない、一部のディスクユニオン・ユーザーにしか広まっていないアルゼンチンのミュージシャン。故人)がらみの人とも活動歴があるとか……。80年代からヨーロッパで活動していた人らしいのだが、このアルバムがでた時点でどのような紹介がされていたのか、今となっては全然わからない。当時の『ラティーナ』とかを掘り返すと良いのかもしれない。

そう、キップ・ハンラハンという人自体も、どういう感じで日本で受容されているのかよくわからないんだよなぁ。自分が知ったのは『Beautiful Scars』のライナーを菊地成孔が書いていた流れで、だったと思うのだが(当時の菊地成孔のWeb日記、だったと思う、で、キップの来日公演に松尾潔が来てて〜、みたいな話が載っていたのを覚えている。今はもう読めなくなってるようだ。「American Clave大好きなんですよ」と松尾さんがいうくだりがあったと思うが、記憶されている方、たしかにありました、とご連絡ください。菊地成孔松尾潔の絡みだと他に「声が高い人は文章が上手い、山下達郎も同様」と松尾潔の著作のプロモーションで書いていた記憶がある)。1980年代から本格的に活動していて、ニューヨーク・アンダーグラウンドとラテンをつなぐ人、みたいな感じだったんだろうけども。

COUP DE TETE

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そんな疑問をいだいていたら、今日届いたこのアルバム(SACD)のライナーノーツに長いインタヴューが掲載されていた。素晴らしい。松山晋也によるこのインタヴュー記事がおそらくはキップ・ハンラハンというおおよそ全貌が掴みづらい「ミュージシャン」を物語る一番のドキュメントとなっている。アート・リンゼイとは繋がるが、ジョン・ゾーンとは繋がらない、そうした境界。

糖質ゼロビール。泡盛ソーダ

風呂。ストレッチ。

ようやく終盤に入ってきた。長い。ピンチョンなので当たり前だが……。