ロラン・バルトの伝記を読了。そこそこヴォリュームがある本なのだが、取り立てて面白い本ではない、というか、バルトについて知りたい、と思えることはなにひとつ書かれていない、とさえ言えるだろう。いや、これと言って、面白くない人生を歩んだことがわかる……のかもしれない。病気のせいでかなり遅咲きのキャリアを歩むことと鳴り、最後まで大学教授の正規の資格をとることがないまま、書くことや話すことを仕事にして、交通事故で死ぬ。体系だった理論を作らず、なんか適当なことを書き散らかしてきた人。しかし、だからこそ……。