コンピュータはなぜ動くのか?知っておきたいハードウエア&ソフトウエアの基礎知識?
- 作者: 矢沢久雄,日経ソフトウエア
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/06/02
- メディア: 単行本
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今月からIT関係の知識は前職の研修でやったぐらい、という新人を預かるようになったので、彼の今後の育成プランを立てたりしている。
その彼が「情報処理試験も受けたことがない」ということだったので、まずはITパスポート試験の勉強をさせているんだけれど、彼がもっているテキストを見ると「知識としては必要なもの(しかもちゃんとアップデートされている。わたしが基本情報をとったときはアジャイルの話とか一切出てこなかったけど、今はITパスポートの試験のテキストに載っていて、ちょっと感心した)」が揃っているのだが「ストーリー」がないのが気になった。これでは試験勉強がただ単に意味のない暗記作業になってしまう、と危惧からIT業界に入った新人が身につけておくべき知識の総論的な入門書を探している。小手先のテクニックを覚えさせるだけじゃダメ、基礎から勉強しないと応用がきかない、というの信条を押し付けている、とも言えるのだが。
ただ、要件に合う本が結構見当たらない。
2007年に新卒で入った会社からは、入社前の研修で『コンピュータシステムの基礎』を渡された。間違いなく良い本なのだが、いきなりデカすぎるし、重すぎる。
これも良い本なのだが、内容が古い(磁気ドラムの話とか博物館レベルの話が載ってた気がする)。
今回読んでみた『コンピュータはなぜ動くのか』もイマイチ……。まず内容が古い。「マイクロソフトが提唱している新しいテクノロジである.NET」……とか今読むと噴飯ものだし、「オブジェクト指向プログラミングを理解しないとこれからはダメだ!」とか書いてある。「Cは大事」という主張は、そうだよね、と思うんだけど、いきなり新人に渡したら大きな誤解を招きそうな部分が各所に散りばめられている。あと若干マニアックすぎるかな……。本書の半分くらい、アルゴリズム、ネットワーク、データベースのところはコンパクトで良いような気がする。
もし技術系の出版社にお勤めの方がいらしたら、貴社のおすすめを教えて欲しいし、わたしのニードにハマる本の最新版を出してほしいです。
(っていうかもう『コンピュータシステムの基礎』の最新版を買い直すべきなのかな……)