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文化的消費活動の日記

YAMAHAのネットワークレシーバー R-N303のレビュー

 すでに日記では報告しているが先日家のオーディオ機器をリニューアルし、YAMAHAのR-N303を導入したので改めてレビューを書いておく。

なにができる機械か

有線/無線ネットワークを介してPC上の音楽ファイルの再生や、iOS機器やAndroidで再生する音楽をBluetooth経由で再生したり、ネットラジオを聴いたり、FM/AM再生ができたり(FMはワイドFM対応)、各種の音楽プレイヤーを接続したり、さらにはフォノイコライザーを内蔵しているので、別途フォノイコライザーを買わなくてもターンテーブルと接続してレコードを聴いたりできる機械である(もちろん、スピーカーを別で用意する必要はある。念の為書いておくが。スピーカーは2組接続可能)。GoogleアシスタントやAlexaとも接続可能だから、ホントになんでも接続できる音響機器だ。

良かったこと

この手の機器は、無線LAN設定なんかがダルかったりするのだが、ネットワーク機器も作っているYAMAHAだけあって設定方法はかなりこなれている。iOS機器の無線LAN設定を共有させることができたりして、サクッと利用開始ができた。
iOS機器とはAirPlayでも接続可能で、これだとBluetoothで接続するよりも高音質で音楽再生が可能である。自分のiPhoneで試すと、同じヘッドフォンを使っても、iPhoneと直接ヘッドフォンをつなぐよりもR-N303を通したほうが良い音で聴ける。これはちゃんとしたDAC(デジタル・アナログ・コンバーター。デジタル信号をアナログの電気信号に変換する回路)が入っている、ということなのだろう。iPhone直接接続よりも解像度があがり、潰れていた細部がハッキリ聴こえ、また空間が広がった印象を受ける。このiPhone → AirPlay → R-N303という経路で音楽を聴くと、Lightningケーブルを刺すポートが空くので、充電をしながらでもお気に入りの有線ヘッドフォンで音楽が聴ける、というのも地味に便利だ。

音質

素直でクリアでクセがない。このへんはYAMAHAっぽいキャラクターなのか。以前に使っていたONKYOのCR-N755と比べると中低域のパンチは弱く感じる。高音と低音をそれぞれ-10~+10のレベルで調整可能だが、これも柔らかく変化する。

悪かったこと

いまのところ悪いところがないのだが、強いて言えばデカいことか。一人暮らしの狭めの部屋だと存在感がありすぎるかもしれない。が、大きさの割には本体は重くない。ケースのなかに広く空間が取られているので排熱の問題もクリアされている(使っていてもそんなに熱がでていない感じだ)ように思われ、筐体のデカさが良い効果になっているのかもしれない。説明書には筐体の上には30cmの空間をあけろ、みたいなことが書いてあったが、極端に窮屈なところにおかなければ大丈夫だろう(たぶん)。

まとめると……

これだけ多機能で4万円切っているのは、驚異のコストパフォーマンス。iPhoneで聴いていた音楽を好きなスピーカーで再生してみたい……さらにはCDは世代じゃなくて持ってない/買ったことない、みたいな人にはまずオススメしたい機材だと思う。前述の通り、何でもつながるので「いずれアナログレコードでも音楽を聴いてみたい」みたいな欲求に応えることもできる(沼への入り口みたいな感じだ)。スマホアプリもちゃんと更新されているようだし末永く使えそう。