sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

佐藤可士和 『佐藤可士和のクリエイティブシンキング』

佐藤可士和については、いろんな会社のロゴを作りまくってる人、そしてオフィスの打ち合わせ用椅子の整列にめっちゃ細かい人、という印象しかもっておらず(あと佐藤可士和の鼻に対して底知れぬ恐怖を感じる)、この本も全然期待してなかったのだが(アートディレクターの本なのに表紙のデザインにアート感覚が脱落しちゃってないですか)良い本。普段仕事をしていて自分のチームのメンバーに日々言っているようなマインドの持ち方やコミュニケーションの手法について書いてある。今後は自分の言葉を使わずに「とりあえずこの本、読んどいて!」で済ませられそうなぐらい共感があった。そもそもアートディレクターってなんなのよ、って話ではあるのだが、本人も自分のことを仕事の実体は「コミュニケーションコンサルタント」のようなものと本書のなかで語っている。相手の要望を引き出して、それをいい感じに仕上げていく。多くのコンサルの仕事に共通する仕事内容だと思うし、ほかの業種にも応用も効く話だと感じる。