sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2021年1月9日、あるいはファミリー天狗

起床

寝る前に昔「(小説家の)朝井リョウに似てる。喋り方までめちゃくちゃ同じ」と本人に取材したことがある人から言われたのを思い出してYouTubeで確認した。たしかに似ているかも。こういう話の運び方するな、って。8時ぐらいまで寝た。起きてすぐサンシャイン・ウィークエンド。新春特集で沖縄民謡とジャズを組み合わせたような人がライヴをしていた。

朝食。その後、Hの上履きを洗う。さらに筋トレ。下半身。

昨晩思いついていたウルトラマンZの変身グッズであるZライザーを制作。

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メダルをはめたりパーツが可動するように作った。

ウルトラマンZ DXウルトラマンゼット最強なりきりセット

ウルトラマンZ DXウルトラマンゼット最強なりきりセット

  • 発売日: 2020/06/20
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

ホンモノはめちゃくちゃ高い(8000円近くする)。以前にオモチャ屋でディスプレイされているのをみたが、作りがやっぱりちゃんとしててプラスティックも良い感じ。メダルとカードを集めて効果音が変わる、という課金システムも組み込まれている。今の子供向けおもちゃの罪づくりなところだ。

掃除機をかけてから昼食を買いに外へ。マクドナルド。3日連続になった。

仕事PCが入れ替わり、もう一枚ディスプレイが欲しくなってきたのでiPadをディスプレイとして活用できるようセッティングしようとしたが、iPadとPCが有線で繋げない設定になっている。Wi-Fiでの接続も難しく諦めた。

机の上を見ているとUSBケーブルも黒で統一したい気持ちになってくるなぁ……。

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iPadも黒にしたい。

Hを散髪に連れて行く。同じ店で4回目ぐらいだが、もう緊張しなくなってハサミを嫌がる余裕ができてしまい大変そうだった。最後までキレイにするのは諦めてもらう。

シフォンケーキを買って帰りおやつ。

 
 
 
 
 
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PayPayフリマで買ったテープが届いたので聴く。3巻から聴いていくと、途中でテープがビロビロになり、内部に絡まって大変なことになった。あわやカセットデッキごと粗大ゴミかと思ったがなんとか修理。その修理の過程でカセットデッキから30年モノと思われるホコリが大量にでてきて驚愕した。一本カセットテープはダメにしてしまった(1曲目が「Ruby Baby」でかなり良かったのだが)のが残念。しかし、子供の頃から機械を分解して遊んでた成果がこういうときに活きている気がするなぁ。

夕飯はAが駐車場がある天狗があると教えてくれたので天狗。何気に初めて家族で天狗だったが、新たな発見としては、さつま揚げが異常な美味さだった。玉ねぎなどの野菜が練り込まれているのだが出来合いのものとはレベルが二段階ほど違う。株主優待券を使い切る。しかし、意味不明なほどのメニューの多彩さだ。自分が経営陣ならまずメニューの絞り込みをすると思うが、他の客席を見るとみんな思い思いに好きなものを頼んでいる。そこが良いのだろう。

帰宅して洗濯物のを片付けをしていたら色々気になってきて洗濯機(日立)の手入れをはじめる。

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説明書をよく見たら、しまってあった謎のアイテムの使い道がようやくわかる。掃除機にこのアイテムをつけることによって攻められる部位があり、そこからかるく拳一個分ぐらいのゴミがでてきた。おそろしい。今日はホコリやゴミに縁がある。

風呂。タオルギャザー、交互浴。風呂上がりにストレッチ。

寝かしつけ。最近Hのオルターエゴなのか「福島太郎」という人物の話をよく聞く。顔がガンダムで足がマスクになっていて、いろんな歌が上手いらしい。昼寝をしなかったので今日は即寝だった。

起き出して映画。宍戸錠主演の『拳銃(コルト)は俺のパスポート』を観る。

野村孝 『拳銃(コルト)は俺のパスポート』

拳銃は俺のパスポート

拳銃は俺のパスポート

  • 発売日: 2015/09/21
  • メディア: Prime Video
 

 すごい映画。冒頭からモリコーネを完全にパクッたメインテーマが鳴り響きただならぬ雰囲気を醸し出している1967年作。車、スーツ、銃、時計(ヴァシュロン・コンスタンタンとロレックスが大写しになる。なお、ヴァシュロンは宍戸錠の私物だったらしい)など男要素満載で、とにかく宍戸錠の佇まいで魅せていく、もはやそれだけとも言っていい痛快なノワール・アクション。まず「拳銃」と書いて「コルト」と読ませる無茶苦茶なタイトルでありながら、宍戸錠はコルトを使ってない(劇中ではベレッタを使っている)、さらには拳銃よりもライフルやショットガンのほうが活躍している……というところがややこしくて最高だ。衣装は、宍戸錠よりもジェリー藤尾のほうが好みだった(丸襟っぽいタブカラーでオシャレ)。

2021年1月8日、あるいはウルトラマンの記憶

起床

5時過ぎ。筋トレ。肩、腹筋。合間合間にコロナ関係のニュースを読む。不安。仕事をしていてコロナが存在しないかのような検討をしている感じもずーっとあって果たしてそういうのも大丈夫なのか、って思う。

カエターノの自伝を読む。ソファで読んでいると即眠くなる。

朝幼稚園へ。今日もスムーズに行けた。

仕事。

昼に昨日と同じのを食べにマクドナルドへ。もう少しのんびり食事したい。

Maxwell Quartet / ハイドン: 弦楽四重奏曲 Op. 74ほか

String Quartets 74

String Quartets 74

 

2010年に結成された弦楽四重奏団。これが2枚目のアルバムで、前作に引き続きハイドンが最初のイギリス旅行を終えて書いた弦楽四重奏曲群「アポーニー四重奏曲」と、スコットランド民謡を組み合わせた内容となっている。ハイドン弦楽四重奏曲は、正直まったくもって頭のなかの地図ができておらず、聴くたびに「うーん、聴いたことあるような、ないような」という感じなのだが(交響曲もだけど曲数が多すぎる)、この録音はグループのフレッシュな感じがよく出ていて良い。

イヴァン・イリッチ / Reicha Rediscoverd Vol. 3

Reicha Rediscovered 3

Reicha Rediscovered 3

  • アーティスト:Reicha / Ilic
  • 発売日: 2021/01/08
  • メディア: CD
 

 セルビアアメリカ人でパリ音楽院卒のピアニスト、らしい。2017年からベートーヴェンの同時代人であるライヒャ(レイハ)の録音シリーズをだしており、これはその第3弾。名前だけは知っていたが、このライヒャという人はパリ音楽院の教授でリストやベルリオーズ、グノー、フランクを育てたらしい。音楽史的には大変重要な人物である。このアルバムでは《変奏の技法》という1時間半弱に及ぶ長大な変奏曲(第57変奏まである)を収録している。演奏者は「バッハの《ゴルトベルク変奏曲》とベートーヴェンの《ディアベリ変奏曲》の間のミッシング・リンクである」と評しているらしい。そこにミッシング・リンクがあったとは、って感じだが面白い。堅牢、というか、素朴というか、なんとも言えない味わいの楽曲だが、ときにガラリと印象を変えてロマン輝く楽想もあらわれる。

夕飯にヱビス。マテ茶。風呂でタオルギャザー、交互浴。風呂上がりにストレッチ。

寝かしつけ。ウルトラマンの話を色々せがまれて初代の歌とかジラースが出てくるところから覚えている限りのシリーズの知識を披露する。ウルトラマン80を子供の頃に再放送で観ていて(土曜の朝だったかにやってた)それが自分の初ウルトラマンだった気がするのだが、どんな姿形かは覚えてないもののぼんやりと「なんか学校の先生がウルトラマンだった気がする……」と記憶していた。Hが寝たあとにWikipediaで調べたら合っている。ウルトラマンタロウの歌なんかもほぼ歌えたのだがそれが何故なのかまったくわからない(一話も観たことないのだ)。ウルトラマン大百科みたいなのは破れるほど読んでいた記憶があってそれで怪獣はめちゃくちゃ暗記していたのは覚えている(本を見て受験勉強みたいに怪獣を覚えようとしていた)。でもなぜ歌を知っているのか。謎。

起き出して仕事。ヱビスをもう一本開けて黙々と進める。さらに一本開ける。くたびれたが大体持ち弾は捌けた。

2021年1月7日、あるいは眼精疲労

起床

7時まで寝る。背中に筋肉痛。朝食は餅。

幼稚園へHを送る。今日は異常にスムーズだった。ヱビスの空き缶がいっぱい入っているゴミ袋を自分でもって階段を降りていてなんだか頼もしい感じさえした。最近はなんでも自分でやりたがり、夕飯のお皿を並べたりしていて偉い。自分の記憶にお手伝いをした記憶はない。

仕事。

昼食を食べに外へ。必殺のマクドナルド。グランビッグマックなる凶悪なメニューがでていたが、カロリーが高すぎてスルー。いつものグランベーコンチーズにした。

Doug Carn, Adrian Younge & Ali Shaheed Muhammad / JID 5

Jazz Is Dead 005

Jazz Is Dead 005

 

JIDシリーズで最もタイトな感じ。

クレイジーケンバンド / NOW

NOW(特典ナシ)

NOW(特典ナシ)

 

昨年出てたことに気づかず。熟しきったお家芸、って感じ。「愛があるなら年の差なんて」とかOnly Love Hurts面影ラッキーホール)の世界と接近するかのようだ。

眼精疲労がひどく、左目の奥が痛む。去年末ぐらいからこういう症状がでるようになった。肩のこりもなかなかのものだ。ツラい。鍼を勧められる。

夕飯とともにヱビス。今夜は仕事しなきゃかな……と思いはじめる。食後にコーヒーをいれる。

Hが『ウルトラマンZ』を観ていて、その画面に鎖に繋がれた2人の女子が映し出されている。なんかそれがなにかを目覚めさせそうなやつだった。

Hと風呂。風呂前に急にやる気になってひとりでトイレに行っていた。タオルギャザーと交互浴。風呂後にストレッチ。温めたら眼精疲労と肩こりが少しマシになる。身体の至るところに蕁麻疹がでていたので無意識のレベルで疲れが効いている。

あまりに疲れていたせいか寝かしつけでそのまま寝落ち。子供より早く寝ていて何度か起こされた。

2021年1月6日、あるいは雑な昼食

起床

二度寝で6時。最新のスピーカーとマイクの展示会にいって、トラップ・ミュージックを作る機材を触らせてもらう夢を見ていて、起きた瞬間に打ち込み用の機材を「あれ、どこだっけ?」と探していた。筋トレ。背中、上腕三頭筋。なんか異様に集中力を持ってできた。ある程度時間に余裕を持たないほうが集中してできる可能性がある。

朝食は餅。Hがなかなか起きてこないので無理やり起こす。寒くてずっと布団にいたがるらしい。気持ちはわかる。

仕事前にコンビニでメルカリの発送。捨てようかと思ってたセットアップが売れた。

仕事。Wi-Fiが切れまくるのが我慢ならなくなり、設定を調べたり。ダルすぎ。いま使っているPCはそのほかにもイヤフォン端子が使えなくなったりしておりツラい状態。

昼食の時間がいつもどおり取れず、話を聞きながらなにかを食べるという感じ。こういうのは本当に良くない。食事をファストフードでも良いから、ながらじゃなく食べないと精神的に良くない。

休憩時間に散歩。公園で懸垂をする。

 KID FRESINO / 20,Stop It.

20,Stop it. (初回生産限定盤)

20,Stop it. (初回生産限定盤)

  • アーティスト:KID FRESINO
  • 発売日: 2021/01/09
  • メディア: CD
 

 このミュージシャンを認識したのは前作『ai qing』から。日本のオルタナティヴ・シーンとヒップ・ホップを接続した意欲作で印象に残ったアルバムだったが、新作もその延長線上にある感じか。長谷川白紙やカネコアヤノといった旬なゲストも参加している。楽曲のキャラクターが前作よりも多彩になっているが、それだけに前作のほうがまとまりがあって好きかもしれない。いや、端的にこれもまた音質的なところでの不満を感じてしまっているだけかも。

夕方、空腹で耐えきれず、完食したり、餅を追加で食べる。

仕事終了後、夕食。ヱビス。そしてマテ茶。ストレッチ。風呂でタオルギャザーと交互浴。

今日も幼稚園で昼寝をしなかったのか、Hは21時前に眠りについていた。

吉川真澄 + 佐藤紀雄 / うたほぎ vol.1 

うたほぎ vol.1

うたほぎ vol.1

  • 発売日: 2014/10/15
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 ソプラノ歌手の吉川真澄とギタリストの佐藤紀雄による日本歌曲集。ただひたすらに素晴らしい音楽がある、という感じで気持ち良い。Vol. 3までのシリーズをプレイリストに全部いれて聴いていく。クラシックの人の技術には問答無用の説得力のようなものがあるなあ。

10分聖書

『コリントの信徒への手紙 一』読了。『コリントの信徒への手紙 二』第1-6章。

少食を愉しむ シンプルにやせる、太らない習慣』を読了。

sekibang.hatenadiary.com

さらにカエターノの自伝を読み進めていく。しばらくこの大著に集中。

ドミニック・ローホー 『少食を愉しむ: シンプルにやせる、太らない習慣』

 書店で目について(とくにダイエットをしているわけではない)。無理せず、持続的な習慣をコツコツとやってダイエットするために必要なマインドセットや手法を紹介した本。フランスで話題に! みたいな宣伝がされているのにやけに日本の話がでてくるな、と思ったら、著者は日本在住歴も長いフランス人だそうで。で、栄養学の専門家でもなく、なにかのインストラクターというわけでもない。ライフスタイル系のライター、というのが正確なところなのだろう(大学で教鞭をとっていたこともあるらしい)。

そういうわけで本書の内容がどこまで正確なものなのかは判断ができない部分がある。たとえば、本書の基本スタンスとしては「脂質は満腹感や脳の働きのためにも適量が大事、しかし糖質は絶対悪。糖質はすぐに脂肪として蓄えられてしまう、体の脂肪をエネルギーに変えていけば自ずと痩せていくんだ」的な、糖質絶対悪的なものが見られる。

tarzanweb.jp

この糖質絶対悪に対しては、(↑)こういう話もあるし(糖質を過剰にとっても一日に生成される脂肪の量は決まっている!)、トレーニング界隈では糖質をカットすることで体から水分が抜けて体重が落ちるだけ、というのはもはや常識レベルの知識だろう。よって、糖質を悪者扱いってどうなのよ、って感じである。

また、P. 148の「私たちは一日何キロカロリー必要?」では「医者は通常の代謝機能を持つ女性に対しては一日に1200kcal、男性は1500kcalを推奨しています」などと書いているが、これも明らかに数字がおかしい。ここで挙げられている数字は、生命維持に最低限必要な基礎代謝量の数値であって、こんな摂取カロリーを奨めている医者なんかどこにもいないだろう。一般男性が一日1500kcalで生活をしていたら、運動をあまりしない人でも大体10日で1kgの脂肪燃焼ができることになってしまうが、これは相当に少食を強いられるハズだ。

ただ、新たな習慣を身につけるためのテクニックを知る本としては面白いと思う(また、本書では著名人の食事スタイルなどもたくさん紹介されていて、なかでもグールドがどんな食事をしていたか、という記述は面白かった)。時節柄なんか派手にライフスタイルを変えてみたり、ジムにいってめちゃくちゃ体を動かしたり、みたいなことってやりにくくなっている、と思うんだけれども、そうしたなかで自分の食生活を見直すきっかけとしては良さそう。

2021年1月5日、あるいは老いること

起床

二度寝して6時。急いで筋トレ。胸、上腕二頭筋

NHKプラスは受信料払ってれば無料で使えると知って驚いて登録。見逃し配信とかもあるので嬉しい。

朝食は餅。

こないだから白髪を抜くのをやめたのであるが、分け目のところに立って生えてくる白髪はさすがにアホに見えるので抜いている。抜くのをやめたらかなりちょっと目立ってきているようで、こないだ美容師さんにも「白髪増えた気がするんですよね」と言ったら「それ、僕も思ってました」と言われた。

テレビとPCのディスプレイにつないだChromecastでGoogleフォトにアップロードした家族写真をスライドショー表示する設定にしているのだが、それで見る3年前の自分の顔が今よりずっと若くて、残酷、という気持ちになる。筋力や柔軟性はおそらく今のほうが優れているのだが、なんとなく顔がボヤッとしているというか、たるんでいる。昔から老けて見られがちだったが、20代前半のころに「えー! 34歳ぐらいかと思ってました!」に言われていたその見た目年齢を超してみると「老けて見られる人は、逆に年をとったときに若く見られるよ」などという言説は嘘であって、年相応にエイジングを重ねていっている。別に若く見られたいわけではないのだが、もっとシュッとしていたいものだ……。

昼休みに散歩。

Brasstracks / My Boo

My Boo

My Boo

  • Brasstracks
  • R&B/ソウル
  • ¥255

昨年末に出てたシングル。勢いがめちゃくちゃあるなぁ。めちゃくちゃ低いベースが鳴ってるのが過剰に今風だが、この人たちの旋律にはR&Bリスペクトを感じて好きだ。この曲もスティーヴィー的に聴こえる。

Azymuth, Adrian Younge & Ali Shaheed Muhammad / JID 4

Azymuth

Azymuth

 

Jazz Is Deadシリーズ4作目。ブラジリアン・フュージョンのAzymuthとのコラボレーション。乗っけからこれもモダンな低音の出方。近年も発掘音源が出てたりして話題はあったもののほとんどフォローしていなかったが、コレは良い。変な言い方をすると、Azymuthらしさが後退しているようにも思われるが。

昼食はスーパーで買ってきたピザ。

仕事を終えて夕食。ヱビス。からのマテ茶。ストレッチ。風呂でタオルギャザーと交互浴。

寝かしつけ。幼稚園で昼寝をしなかったのか、割と即寝た。

10分聖書

『コリントの信徒への手紙 一』第12-14章。

(第13章)愛は忍耐強い。愛は情け深い。妬まない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、怒らず、悪をたくらまない。不正を喜ばず、真理を共に喜ぶ。すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。/愛は決して滅びません。しかし、預言は廃れ、異言はやみ、知識も廃れます。私たちの知識は一部分であり、預言も一部分だからです。完全なものが来たときには、部分的なものは廃れます。 

 愛の性質ついて滔々と並べながら、その永遠と永遠ではないものの対比がなされる。重要な箇所だ、と思ったのでノートに抜書きした。

NHKプラスで100分de名著の『資本論』の第1回を見る。パーソナリティの伊集院光テクニカルタームを紹介する前に、テクニカルタームの意味内容を先どっていくような運び。番組内ではスルーされていたが、的確に疎外について言及していた。

精神現象学』へ。いい加減だるくなって最後までめちゃくちゃ流して読む。

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G. W. F. ヘーゲル 『精神現象学』

精神現象学 上 (ちくま学芸文庫)

精神現象学 上 (ちくま学芸文庫)

 

 昨年からちょっとずつ読んでいた『精神現象学』を読了、って言っても最後の方はもう根気がなくなってめちゃくちゃ流し読みになってしまった。昨年の夏にこの熊野純彦訳の上巻が突如プレゼントとして送られてきてラカンの『エクリ』を読んだらやっぱり『精神現象学』でしょう!」みたいな宿題を課せられた感じがあったのだが、やはり最後まで走り抜くには厳しい本。『精神現象学』については、社会人一年目の頃に平凡社ライブラリーの樫山訳でチャレンジしていて「読みながらいつのまにか気絶して寝てしまっているのが連続する」みたいな状態になったから途中で投げていたのだった。新訳はさすがに読みやすくはあるのだが、読みやすい日本語で書かれていること、即ち、わかりやすいというわけでは全然ない。もっと入門書とかで回り道しながら読むべきなのだろう。

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途中でこういう本でてがかりを得ようと思ったけど、全然足りなかったな。

ただ、最初から最後までずーっとわからないのか、というわけではなくて。急にわかりそうな日本語がでてきたりするし、ああ、なるほど、ラカンってこういうところからアイデアを持ってきてんのか、みたいな部分もあったりして、それゆえに尚更性質が悪く諦めがつかない本、という感じがある。都度そういうフックがあった箇所はノートにとっていたのだが、上巻の終わりの方(P. 508あたり)でフランツ・ガルの頭蓋論を念頭に置きながら精神のある場所について述べている箇所を面白いと思っていたらしい。知覚や感覚と知性の違い(知覚や感覚が認識として入っていくのに対して、知性は違うよね、みたいな)が述べられている。

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今ノートを見返してると、ハッキリ意味はわからないのだが、面白いフレーズが並んでいるなあ、とバカのような感想を抱く。「思考することは事物であることであり、もしくは事物であることが思考することなのである(下巻 P. 235)」とか、ヘーゲル的な認識世界を象徴するかのようだ。象徴していないかもしれないが。「自己はみずからを聴きとり、同様にまた他者たちから聴きとられる。かくてこの聴きとるところが、自己へと生成した元にそこにある存在にほかならない(下巻 P.346)」とかも抜き出してた。これはたぶん「ラカンじゃん!」って思ったのだと思う。