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文化的消費活動の日記

三浦哲哉 『LAフード・ダイアリー』

 

LAフード・ダイアリー

LAフード・ダイアリー

  • 作者:三浦 哲哉
  • 発売日: 2021/02/24
  • メディア: 単行本
 

華々しい美食三昧……かと思いきや、日米の物価格差に恐れおののき、また、連れてきた子供たちが異国の食事を食べてくれない……(ツラいのは子供たちなのだが、親としての胸の苦しみと、ガッカリした気持ちは深く深く共感する……!)そのドタバタし様子にまず胸を打たれる。傑作「料理本批評」、『食べたくなる本』の著者がサバティカルを利用して家族で滞在したLAでの食生活について綴ったエッセイ。

タイトルが示すとおり、LAから観察したアメリカ食文化のレポート(が、アメリカ文化やアメリカの国家的メンタリティへの分析に繋がっていくのだけれども)でありながら、そのまなざしは日本の食文化にも反射していくようだ。あまたある優れた外国旅行記がそうであるように、たとえば伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』のように。

著者が住んでいたアパートの周辺情報が詳しく本書で紹介されているので、Google Mapで確認してみるのも面白い読み方だと思う。

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