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文化的消費活動の日記

源河亨 『悲しい曲の何が悲しいのか: 音楽美学と心の哲学』

心の哲学を音楽美学に応用しながら音楽を聴くときになにが起こっているのかを解きほぐしていく本。入門書的な感じであれこれの学説を紹介しながら平易な言葉で綴られているのでなんの前提知識もなく読めると思う。例示されている楽曲や表現がかなり特殊、というか偏りがあって面白い。The Shaggs、「フェンダーテレキャスターをローランドのJC120にアンプ直でつないだときのジャキジャキした音」だとか……筆者が「こっちの人」であることが推察される。