36歳になった。
日付が変わった瞬間、まだ起きていたので思い立って冷蔵庫に入っていたフレシネ(2日前に開けたやつ)をグラスに注ぎ、飲んだ。ここ数年は太るだろうな、という予感をいだきつつも、安いスパークリング・ワインを飲む悪癖を断つことができず、激安スーパーであるところのオーケーストア(なお、創業者は居酒屋チェーンの天狗を経営するテンアライドの創業者と兄弟、さらに最近は天狗のもつ煮をオーケーストアで販売しはじめている神のスーパー。驚くほど安いピザのほか、煮豚もラーメンにいれると美味い)で、安いボトルを買い求めている。なにを飲んでいるのかまったく覚えていないけれども、安いボトルのなかにも当たり外れはあり、結局のところ、フレシネのコルドン・ネグロがあの低価格帯のなかでは一番美味いんじゃないか、という悟りに近い直観を、日付変更すぐに覚えた。
日常的に飲めるような価格帯のスパークリング・ワインなんていうのは、ひょっとすると葡萄の風味がする砂糖水のようなものかもしれないが、12%程度の度数がちょうどよく、心地いい。最近は流石に1日で1本飲み切ることはほとんどなくなってきているが、ひとりで1本飲んでもそのぐらいの度数だと、そのあと締めに缶ビールを開けたとしても翌日特別不快にもならない。このワインのあとにビールというシーケンスが最近自分のなかで来ていて、ワインで口の中が甘くなったり、あるいは渋くなっているときに、最後ビールで洗う、的なフィニッシュが良いのだった。ワインからビールへ、という初手ビールから離れた逆バリズムをごく個人的な感性として言祝ぎたい。
2021年は生まれてから4回目の丑年。1985年は、阪神タイガースが優勝した。これは俺が小学生のときに阪神ファンだったI君という(後に絶交状態になる)近所に住む同級生が教えてくれた。教えてくれたのは1997年で「今年は丑年だからまた阪神タイガースが優勝する」という予言をしていたのだった。しかし、その年、優勝したのは俺が好きだったヤクルトスワローズ。この年は日本シリーズも制した。ホージーがたくさんホームランを打ち、長身のピッチャー、ブロスもまだヤクルトにいた。その年のヤクルトの試合は、たしか県営あづま球場で観た気がする。中日戦だったか。次の丑年の2009年。社会人3年目とかか。結婚する前の年だ。
36歳はなにをするんだろう? まだなにも決まっていない。決まらないうちに時間が過ぎてしまいそうだ。どんどんどんどん時間が経つのが早くなっている気がする。
起床
6時過ぎ。母からのLINEでちょうど上京してから18年だ、ということも思い出す。
Hが起きてくる。朝ごはんのあとにシャワーにいれる。家族からもお祝いの言葉をいただく。インターネットでも祝福の言葉をいくつもいただいた。
ボラーニョに関する記事がでていたので読む。英語圏はこういう文芸系の記事がちゃんとネットにでていてすごいなぁ。この記事で、ボラーニョの短編は『通話』と『売女の人殺し』から別な短編集として編まれていることを知る。
Pat Metheny / Road to the Sun
アコースティック・ギターによるデュオ、アンサンブル作品を収録した新譜。かなりクラシック寄りのアルバム。ちょっと南米(とくにアルゼンチンあたり)のネオ・フォルクローレを想起させる内容。
少し情報インプットの時間を作ろうと思い、ほしいものリストから仕事関連の本をピックアップして買う。
Kindle本がWebサイトのように縦スクロールで読めるようになっている。結構良いかもしれない。視線は固定でスクロールで本が読める。
昼食後、スケボー。少し休んだせいかかなり新鮮な感覚で楽しく滑れた。
Silk Sonic / Leave The Door Open
Bruno Mars, Anderson .Paak, Silk Sonic - Leave the Door Open [Official Video]
ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークのコラボレーション・ユニットが結成されたというニュースを聴いて「なんだ、その芸能力が高いコンビは!」と驚愕したものだが、そのアウトプットを聴いて唖然。良すぎる。今様R&Bとは一線を画し、どクラシックなスウィート・ソウル。すごすぎ。アルバムは今年後半の発売らしい。楽しみ!!
夕方、またフレシネを飲む。そしてヱビスへ。
帰ってきたHが帰ってくるなり、トイレで大きい方ができた、と報告。すごい!
夕食とともに麦焼酎。食後に「ウルトラマンZ」の最終話上映が始まる。2度観ても最高の最終話だと思う。ヨーコ隊員との空中合体のシーンはひょっとして「ウルトラマンA」のオマージュだったりするのか?(劇中にもAが登場するのだが)
ストレッチ。
Hが風呂に入っているあいだもう一度「ウルトラマンZ」の最終回を観る。すでに何度か日記に書いているが『シン・ゴジラ』(あるいは「エヴァンゲリオン」)以降の特撮、という感じが強く印象付けられるのは、前線で戦うパイロットだけでなく、バックオフィス、そして整備班のメンバーにもちゃんとした役割が与えられているからなのだろう。むしろその点は「パトレイバー」的なのかもしれないが(調べたらシリーズの監督は「パトレイバー」の実写化も監督していた)。
風呂後、寝かしつけで寝落ち。